審議官

審議官についての詳細

審議官（しんぎかん）は、日本の行政機関内に存在する官職で、国家公務員および地方公務員がこの地位に就くことができます。中央省庁では、審議官は主に「次官級」と「局長級」「局次長級」のいずれかに分けられ、それぞれ特定の職務と権限を持っています。この制度の下で、審議官は所掌事務の一部を統括・整理し、政策の立案や調整を行います。

審議官の分類

次官級審議官

次官級の審議官は、一般に「外務審議官」や「総務審議官」など、省名のついた形で通称されます。彼らは各省庁のナンバー2の役職にあたり、その設置や職務は法律によって定められています。この職位に就く者は、特定の事務に関して「命を受けて、○○省の所掌事務に係る重要な政策に関する事務を総括整理する」という形で職務が規定されています。

例えば、指定職6号俸を受ける金融国際審議官も次官級に含まれ、他の官職とは俸給において差が設けられています。ただし、同じく次官級の審議官として設置された役職には、技術系のポストである技監（国土交通省）や医務技監（厚生労働省）があります。

局長級と局次長級

局長級では、大臣官房総括審議官が各省庁の官房内に設けられ、これらは通常は局長の下位に位置付けられる職です。局次長級では、大臣（長官）官房審議官が通常審議官と呼ばれ、局長と課長の間に位置する役職です。この役職は、「○○省の所掌事務に関する(技術に関する)重要事項についての企画及び立案に参画し、関係事務を総括整理する」といった職務を持っています。

特定の役職とその設置

特定の政策分野に対して設置される「名付き審議官」も存在します。このような役職は、必要に応じて設置され、特定の事務を総括する役割を担います。たとえば、サイバーセキュリティ・情報化審議官は、2015年に策定されたサイバーセキュリティ戦略に基づいて設けられたもので、各府省の副CISOや副CIOとしての役割を果たしています。

また、内閣官房に存在する内閣審議官は、内閣の重要な政策に関与し、一部を整理する役割を担い、様々な部署に関連する業務を統括します。

地方公共団体における審議官

近年、地方公共団体でも審議官を置く動きが見られます。例としては、広島県経営戦略審議官や藤沢市政策審議官などがあり、地方政府が直接の権限を行使する位置付けとなっています。以前は「監」といった表現が用いられることがありましたが、現在では「官」を使用するケースが一般的です。

まとめ

審議官は、日本の行政機関内において多岐にわたる役割を果たしています。中央省庁においては次官級や局長級、地方公共団体においては経営戦略や政策の推進を行う重要な職です。彼らの職務は、所掌事務の総括から特定の政策の実施に至るまで幅広く、行政の透明性や効率性を高めるために不可欠な存在です。

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