小布施駅

小布施駅：栗と北斎の町への入り口

長野電鉄長野線に位置する小布施駅は、長野県上高井郡小布施町の中心部にあり、駅番号はN15です。そのキャッチコピーは「栗と北斎の街」 ― この言葉が、町の魅力と駅の役割を見事に表しています。

歴史と変遷

小布施駅は1923年（大正12年）に開業しました。それから長い歴史の中で、1972年には貨物営業、1983年には手小荷物営業が廃止されました。1985年には駅舎が改築され、1990年には「ながでん電車の広場」が設置されるなど、時代の変化と共に駅も進化を遂げてきました。2000年には旧A特急の廃止により、全列車停車駅となり、多くの利用客にとって利便性が向上しました。近年では、早朝深夜の一部時間帯が無人駅となるなど、運営方法も変化しています。

駅舎と設備

地上駅である小布施駅は、単式ホーム1面と島式ホーム1面、合計2面3線のホームを有しています。特徴的な木造駅舎は、町の景観にも溶け込んでいます。有人駅であり、駅員が常駐し、乗客をサポートしています。ホーム間は構内踏切で安全に連絡されています。

駅舎内には、清潔なトイレやコインロッカーのほか、4月から11月にかけては長電レンタサイクルも利用可能です。また、小布施総合案内所（小布施文化観光協会）も併設されており、「小布施コンシェルジュ」が観光に関する情報を提供しています。地元産のフルーツやきのこなどを販売する喫茶店や売店も併設され、旅の思い出作りにも役立ちます。駅舎の営業時間は9時から17時です。駅舎の外、駅前広場には男女別で多機能トイレも完備されています。

乗り場と利用状況

駅舎に最も近いホームが3番線で、2023年現在、S特急「ゆけむり〜のんびり号〜」の上り列車のみが3番線から発車しています。 日々の平均乗車人員数は、年によって変動があります。（具体的な数値は資料参照）

駅周辺の観光とアクセス

「栗と北斎の町」というキャッチコピーが示す通り、小布施駅周辺は魅力的な観光スポットが豊富です。徒歩圏内には、葛飾北斎の浮世絵作品を展示する北斎館や、高井鴻山記念館などの博物館・史跡があり、歴史と文化に触れることができます。また、栗菓子店が軒を連ねる伝統的な町並みを散策することもできます。春から秋にかけては、これらの観光地を周遊する路線バス「おぶせロマン号」が運行され、観光客の利便性を高めています。駅周辺には、小布施町役場、小布施町立小布施中学校、小布施町立栗ガ丘小学校、小布施町立図書館まちとしょテラソ、小布施郵便局、おぶせミュージアム・中島千波館なども立地しています。

ながでん電車の広場

駅構内にある「ながでん電車の広場」には、長野電鉄で活躍した車両が展示されています。現在、2000系D編成の3両が展示されており、先頭の2008号車は車内見学も可能です。見学には、小布施駅発着の有効な乗車券または入場券が必要です。

かつては、ED502、デハニ201、モハ604、モハ1003なども展示されていましたが、現在は別の場所に移動・保存されています。

藤平第二発電所の遺構

プラットホーム上には、1926年運転開始の樽川第二発電所（現・中部電力藤平第二発電所）で使用されていたペルトン水車と水圧鉄管が保存展示されています。歴史的な遺産を間近に感じることができる貴重な場所です。

隣の駅

小布施駅の隣の駅は、長野電鉄長野線において、上り方面が須坂駅（A特急・B特急の場合は須坂駅、普通列車の場合は北須坂駅）、下り方面が信州中野駅（A特急・B特急の場合は信州中野駅、普通列車の場合は都住駅）です。

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