小沼ようすけ

小沼ようすけ：ジャズギタリストの軌跡

小沼ようすけ（1974年11月24日生まれ）は、秋田県能代市出身の実力派ジャズギタリストです。彼の演奏スタイルは、フィンガーピッキングを採用し、ピックを使わないこだわりがあります。愛用しているギターは、Gibson ES-275です。

1. 幼少期と音楽への目覚め

小沼は秋田市で小中高時代を過ごし、音楽に囲まれた家庭で育ちました。父親が趣味でギターを演奏し、母親はエレクトーン講師でした。このような環境の中で、14歳の時に父の影響を受けてギターを始め、地元のロックバンドで活動を開始します。彼が影響を受けたアーティストには、BOØWY、BUCK-TICK、LOUDNESS、ジミ・ヘンドリックス、ヴァン・ヘイレン、イングヴェイ・マルムスティーンなどがありました。

2. 音楽専門学校とジャズの探求

彼の人生は、17歳での交通事故で一瞬にして変わります。この事故により左腕を骨折し、高校を中退せざるを得ませんでした。しかし、これを機に音楽専門学校に入学し、ジャズの世界に足を踏み入れます。特にジョージ・ベンソンのアドリブに深い感銘を受け、インプロヴィゼーションの自由さに魅了されます。ダニー・ハザウェイやグラント・グリーンからも影響を受け、本格的にジャズギターを学ぶことになります。

3. コンペティションでの成功

1995年には、ヘリテージ・ジャズギター・コンペで日本代表として参加し、世界3位に入賞。1999年には、ギブソン主催のジャズ・ギター・コンテストで優勝を果たし、彼の名が広まります。この成功を持って、ジャズ系ジャムバンド「AQUAPIT」のメンバーとして「LIVE AT THE ONIX」をリリースし、ライブハウスでの演奏を重ねます。

4. メジャーデビューとアルバムリリース

2001年には「nu jazz」でソニー・ミュージックからメジャーデビューを果たし、続いて「Summer Madness」「Jazz 'n' Pop」などのアルバムをリリースしました。これらのアルバムには自身のオリジナル楽曲やポップ、R&B、ロックのカヴァーも含まれています。特に、2004年にリリースされた「The Three Primary Colors」は彼の音楽の幅を広げる重要な作品となりました。

5. 音楽スタイルの進化と新たなコラボレーション

指弾きへの転向後、彼はユニット「TKY」を結成し、その後はトリオ、デュオ、ソロと編成をシンプルにしながらも、彼自身のオリジナルやカヴァーを収録したアルバムを生み出します。2007年には、「Beautiful Day」を発表し、これまでのサーフィンライフと音楽的ルーツを表現しました。

6. 最新作と音楽への情熱

最新の「GNJ」では、ジャズを基盤としつつポップな要素を取り入れた小沼サウンドを完成させ、Jazz Japan Award 2014で「Album Of The Year」を受賞しました。彼の音楽は、オーガニックでアコースティックなサウンドを意識した作品へと進化していることが特徴です。また、近年は多くのアーティストとのコラボレーションが行われ、さらなる音楽的探求を続けています。

機材とディスコグラフィ

小沼の使用するギターにはGibson ES-275やECHIZEN GUITARSなどが含まれ、エフェクターやアンプにもこだわりがあります。これまでにリリースしたアルバムは多数あり、ジャズの新しい風を吹かせ続けています。

まとめ

小沼ようすけの音楽は、ただのジャズに留まらず、幅広いジャンルを取り入れた独自のスタイルを築いています。彼の演奏と創作は、今後も多くのファンを魅了し続けることでしょう。

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