山と溪谷

『山と溪谷』の概要

『山と溪谷』は、山と溪谷社が発行する日本の登山専門誌で、毎月15日に発売されます。通称「ヤマケイ」と呼ばれるこの雑誌は、登山を愛する多くの人々に支持されています。

歴史の歩み

この雑誌は、1930年5月に川崎吉蔵によって創刊されました。彼は早稲田大学に所属していた山岳部の出身で、大学卒業後すぐにこの雑誌を立ち上げたのです。創刊当初は隔月刊として発行されており、現在の形とは異なっていました。雑誌名は、川崎が影響を受けた田部重治の著書『山と溪谷』に由来しています。この題字は川崎の親友である坂野三郎が手掛けました。

1978年の1月号からは、世界的に有名なクライマー、ラインホルト・メスナーが表紙を飾り、特集内容も彼の登山に関するストーリーや特集が組まれ、登山界に多大な影響を与えました。さらに、1996年1月号では、当時の皇太子による寄稿が話題を呼びました。この号では「素顔の日本百名山」というテーマが設定され、皇太子自身の思いを綴った「山と私」という文章が掲載されました。当時の編集長は、別の場所で書かれた原稿を利用しようと思っていたところ、思いがけず新たに書き下ろしの原稿が届けられました。

通巻1000号の達成

『山と溪谷』は、2018年8月に通巻1,000号を達成しました。この節目は、長年にわたり登山情報を発信し続けてきた雑誌の歴史の中で特に重要な出来事です。これによって、多くの読者がこの雑誌の発展と登山文化の深化に寄与してきたことを実感しました。

別冊や関連刊行物

また、『山と溪谷』には「別冊山と溪谷」があり、特に深いテーマを扱ったり、特集を組んだ号も数多く発行されています。さらに、関連メディアとして「ROCK & SNOW」なども展開されており、登山やアウトドアに関心を持つ人々に広く情報を提供しています。

デジタルメディアの展開

最新の情報提供手段として、公式YouTubeチャンネル「山と溪谷ch」も展開されています。このチャンネルでは、登山に関する特集映像や登山のテクニック、各地の魅力的な山々を紹介するコンテンツが配信されています。

まとめ

『山と溪谷』は、70年以上にわたる歴史を持つ登山専門誌であり、多くの登山愛好者に支持され続けている存在です。これからも、冒険を愛する読者に向けて、新たな情報と感動を提供し続けることでしょう。

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