山中伸一

山中伸一氏は、1954年3月13日生まれの日本の文部科学官僚です。山梨県出身で、東京大学法学部を卒業後、文部省（現在の文部科学省）に入省しました。文部科学省では、内閣審議官（教育再生会議担当室副室長）、スポーツ・青少年局長、文部科学事務次官といった要職を歴任しました。教育行政の分野で長年にわたり重要な役割を果たし、日本の教育政策に深く関わってきました。

1972年に山梨県立都留高等学校を卒業し、1977年3月に東京大学法学部を卒業後、同年4月に文部省に入省しました。初期には文化庁文化部著作権課に配属され、その後、横浜国立大学大学院国際経済法学研究科助教授、文化庁文化財保護部記念物課長、文部省高等教育局学生課長などを歴任しました。2001年1月には大臣官房主任教育改革官に就任し、文部科学省生涯学習政策局政策課長、大臣官房総務課長などを経て、2004年7月には大臣官房審議官（初等中等教育局担当）となりました。

2006年7月に高等教育局私学部長、同年10月には教育再生会議担当室副室長となり、2008年2月には大臣官房付（併・内閣官房内閣審議官、命・内閣官房教育再生懇談会担当室長）を務めました。その後、2008年8月にスポーツ・青少年局長、2009年7月に官房長、2010年7月に初等中等教育局長、2012年1月に文部科学審議官（文教担当）を経て、2013年7月には文部科学事務次官に就任しました。2015年8月に文部科学省を退官し、顧問に就任しました。

退官後、2016年6月17日から駐ブルガリア特命全権大使を務めましたが、文部科学省の天下り問題に関与した責任を取り、2017年5月19日に辞任しました。その後、2017年12月1日に株式会社ドワンゴ顧問、薫化舎コンサルタンツ相談役となり、2018年2月1日に株式会社ドワンゴ取締役に就任しました。2018年6月20日からは、学校法人角川ドワンゴ学園の理事長を務めています。

山中氏は、公益法人制度改革前には、生涯学習政策局所管の一般財団法人の交流会に来賓として参加していました。また、「グローバル化と日本の教育」というテーマで講演を行い、日本の大学の世界ランキング向上を目指す目標を掲げました。さらに、官民協働海外留学創出事業「トビタテ!留学JAPAN」の広報活動にも積極的に参加し、自らダンスを踊るなどして事業をPRしました。国際女性ビジネス会議では、パネルディスカッションのパネリストとして「未来を動かす子どもたちを育てる」というテーマで意見を述べました。

文部科学省顧問時代には、パソナ主催の合同企業説明会で基調講演を行うなど精力的に活動していましたが、パソナ・グループの迎賓館での接待問題が発覚し、批判を浴びることもありました。山中氏は、教育行政、国際交流、企業経営など幅広い分野で活躍しており、日本の教育界に大きな影響を与えた人物です。同期には消費者庁長官の板東久美子がいます。

もう一度検索