山口井筒屋

株式会社山口井筒屋

株式会社山口井筒屋は、山口県山口市に本社を持つ百貨店で、地域に密着したサービスを展開しています。この企業は、福岡県の井筒屋の子会社であり、2008年に宇部井筒屋から社名を変更し、山口市に本社を移転したのが始まりです。山口井筒屋は、スローガン「つなぐ つくる 百貨店」のもと、地元に愛される百貨店を目指しています。

沿革と歴史

山口井筒屋のルーツは、1933年に宇部電気鉄道が宇部市で運営するちまきやとの提携に始まります。当初は、沖ノ山旧鉱駅近くで営業していた「ちまきや宇部支店」として出発しました。1936年には、ちまきや八木が運営する株式会社ちまきや宇部支店として、売場面積1662平方メートルの巨大な店舗が開店しました。

その後、1937年には「緑屋百貨店」が開業し、当時としては画期的な冷房設備や屋上遊園地を整備していましたが、第二次世界大戦の影響で業績が悪化し、最終的には倒産しました。1945年には、戦災により店舗が壊滅的な被害を受ける事態が続きました。

1951年には「宇部百貨店」が開店し、その後「宇部ちまきや」と改称して、運営は安定してきましたが、1960年代に入ると売上の減少が続きました。1969年には、井筒屋からの出資を受け、山口井筒屋の前身である株式会社井筒屋ちまきやが設立されました。その後、ちまきやは井筒屋へ全株を売却し、宇部井筒屋へと変貌を遂げます。

現在の店舗

2008年には山口井筒屋として、改装を経て新たに開業。山口市の中心商店街に位置し、地下1階、地上5階の多層店舗として展開し、食品から婦人服、紳士服まで幅広い品揃えを誇っています。このほか、周南市にもサテライトショップを運営し、地域住民へのサービス充実を図っています。宇部市にあった宇部店は、2018年末で営業を終了し、サテライトショップは同年に開設されました。

山口井筒屋は、地域経済に貢献しつつも、多様化する顧客ニーズに対応するために、現金専用のポイントカード「IZUTSUYAきららカード」の発行や、家族向けのキャンペーンなども行っています。また、2018年には開店10周年を迎え、「Happyをこれからも」というキャッチフレーズを制定して、さらなる発展を目指しています。

今後の展望

経営環境は厳しいものの、山口井筒屋は地元のシンボルとして存続し、百貨店業界での役割を果たし続ける意欲を示しています。今後も、地域との絆を深め、新たな挑戦を行いながら消費者に愛される店舗として発展していくことが期待されます。

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