岩手ふるさと農業協同組合

岩手ふるさと農業協同組合

岩手ふるさと農業協同組合（略称：JA岩手ふるさと）は、岩手県奥州市胆沢にその本部を置く地域農業を支える組織です。その事業エリアは、奥州市の大部分（ただし江刺地域は除く）と胆沢郡金ケ崎町にわたっており、広範な地域をカバーしています。

この組合は、かつての胆沢町、前沢町、衣川村の各地域で活動していた農業協同組合の流れを受け継いでおり、地域の金融機関としての役割も果たしています。特に、奥州市からは指定金融機関としての任を受けており、地域の経済基盤において重要な地位を占めています。

沿革

岩手ふるさと農業協同組合は、比較的新しい組織であり、複数の農協が統合して発足しました。具体的には、1998年（平成10年）7月1日に、当時の水沢市、前沢町、金ケ崎町、胆沢町、衣川村にあった五つの農業協同組合が新設合併し、現在の「岩手ふるさと農業協同組合」が誕生しました。この合併により、事業規模が拡大し、より効率的かつ包括的なサービス提供体制が構築されました。

主な事業内容と取り扱い品目

当組合の事業の中心は、地域農業の振興と組合員へのサービス提供です。特に、岩手県南部の肥沃な土地で育まれる多種多様な農産物を取り扱っています。主な生産品目としては、品質の高い「米」が挙げられます。また、畜産分野では、全国的にも知名度の高いブランド牛である「前沢牛」や「いわて奥州牛」などの「牛肉」生産が盛んです。

その他にも、新鮮な「きゅうり」、「ピーマン」、「ミニトマト」、「えだまめ」といった野菜類、旬の味覚である「りんご」、きのこ類の「しいたけ」、地域の伝統的な食品である「味噌」なども重要な取扱品目です。さらに、観賞用の花卉としては、美しい紫色の「リンドウ」なども栽培・出荷されており、地域農業の多様性を示しています。

拠点・店舗網

組合は、その広範な事業エリアにおいて、地域住民や組合員の利便性を高めるため、複数の拠点を設けています。本店は奥州市胆沢小山に位置しています。

奥州市内
本店: 胆沢小山字菅谷地131-1
奥州市役所本庁支店: 水沢大手町1-1 奥州市役所本庁内
大手通り支店: 水沢吉小路5
水沢中央支店: 水沢東大通り1-8-17
水沢南支店: 水沢姉体町上野119-1
前沢支店: 前沢七日町裏55
胆沢支店: 胆沢小山字菅谷地131-1
衣川支店: 衣川古戸393-4

胆沢郡金ケ崎町内
金ケ崎支店: 金ケ崎町西根伊勢分23-5
金ケ崎中央支店: 金ケ崎町西根高谷野原79-1125

これらの店舗を通じて、信用事業（貯金、融資など）、共済事業（生命・自動車共済など）、経済事業（購買、販売など）といった多様なサービスを提供し、地域社会の発展に貢献しています。

関連事項

日本の農業協同組合全体の中での位置づけを示す情報として、「日本の農業協同組合一覧」に名を連ねています。また、落語家である桂枝太郎氏は、その実父が当農協の幹部職員を務めていた経験があり、自身の落語の演目などでその経緯や「農協職員の息子」という自身の立場を話題にすることが知られています。

岩手ふるさと農業協同組合は、地域農業の振興、安全・安心な農産物の供給、そして組合員や地域住民への多様なサービス提供を通じて、地域社会になくてはならない存在となっています。詳細な情報や最新の取り組みについては、組合の公式ウェブサイトにて確認することができます。

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