平田昭彦

平田 昭彦について

平田 昭彦（ひらた あきひこ、1927年12月16日 - 1984年7月25日）は、日本の俳優として、特に東宝映画とテレビドラマでの活動で知られています。彼の本名は小野田 昭彦で、主に特撮分野で名高い存在でした。特に『ゴジラ』『ウルトラマン』シリーズなど多くの特撮作品に出演しています。彼の妻は女優の久我美子で、家族には映画監督の小野田嘉幹や女優の三ツ矢歌子など、映画界に関わる著名人が多いです。

生い立ちと教育

平田は朝鮮の京城に生まれ、後に東京都中野区に移住しました。東京陸軍幼年学校、陸軍士官学校を経て、旧制第一高等学校及び東京大学法学部政治学科を卒業しました。大学在学中には演劇部に所属し、映画界への興味を深めました。その影響で新[[東宝]]で助監督としてのアルバイトを行い、俳優としてのキャリアにつながる道を歩み始めました。

俳優としてのキャリア

1950年に東京貿易に入社した平田は、映画界への熱意が冷めなかったこともあり、1953年に東宝ニューフェイスとして映画デビューを果たします。彼の初主演作は『鉄腕涙あり』であり、以降は多くの映画やテレビドラマに出演します。特に昭和30年代から昭和40年代にかけては多くの映画に出演し、士官役やインテリヤクザ、殺し屋役など多彩なキャラクターで知られました。

彼は戦争[[映画]]やアクション映画で特に際立った存在感を発揮し、岡本喜八監督作品への出演が多くありました。また、特撮映画『ゴジラ』シリーズでは、芹沢博士役を演じ、その理知的かつクールなキャラクターが多くのファンに支持されました。ゴジラの復活イベントにも芹沢博士の衣装で参加するなど、作品への愛情が伺えます。

テレビでの活動

1970年代以降、平田はテレビドラマを中心に活動し始め、特に『鬼平犯科帳』では京極備前守という役を任され、長期にわたって同役を演じました。当作品は平田の印象を強く世間に残し、エッセイなどにおいてもその品格が称賛されました。『ぴったし カン・カン』のクイズ番組ではレギュラー解答者としても活躍し、視聴者に親しまれる存在となりました。

私生活とエピソード

平田は妻の久我美子と1960年に時代劇映画『大坂城物語』で共演したことがきっかけで親密になり、おしどり夫婦として知られました。また、彼自身は代表作を語る際、「特定の代表作はない」とし、その謙虚さが周囲の人々からも評価されました。

平田は同年代の俳優仲間とも親しい関係を築いており、酒やタバコを嗜まない性格からも信頼を得ていました。友人の佐原健二は、平田の優しさや人間性の高さを証言しており、彼が理論的に物事を整理して助言する姿も印象深いものとなっています。

死と遺産

1984年に平田は癌性リンパ管症により56歳で急逝しました。彼の死後も、彼の名演技や人柄は多くの人に語り継がれ、映画やドラマの中での役どころは未だに記憶に残るものとなっています。特に『鬼平犯科帳』や『ウルトラマン』における存在感は、今後も日本の映画史に名を刻み続けることでしょう。

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