幸福堂

幸福堂

『幸福堂』は、上野すばるによって1992年から1993年にかけて『なかよし』（講談社）で連載された日本の漫画作品です。

概要

本作は、一話完結形式で、不幸な境遇にある人だけが見ることができる不思議な店「幸福堂」を中心に物語が展開されます。幸福堂の店主は、正体不明の青年であり、彼の飼い猫である人語を理解する黒猫と共に、店を訪れる客に「幸せになる」ための不思議なアイテムを無償で提供します。これらのアイテムは、売買されることはなく、常に無償で人々に与えられます。

物語はホラー要素が強く、幸せを求める人々の欲望が暴走し、結果としてより深い不幸に陥るというバッドエンドを迎えるケースも少なくありません。店主はしばしば忠告を与えますが、忠告を聞き入れず破滅へと向かう客が後を絶ちません。

物語に登場するレギュラーキャラクターは、幸福堂の店主とその飼い猫である黒猫のみで、各エピソードのゲストキャラクター同士に関連性はありません。そのため、どのエピソードから読んでも物語を楽しむことができます。

エピソードリスト

幸福堂は全2巻で構成されており、それぞれ以下のエピソードが収録されています。

幸福堂 1（1992年6月6日発行）ISBN 978-4061787209
人形は涙をながす
幸福堂 2（1993年5月8日発行）ISBN 978-4061787483

作品の特徴

一話完結形式: どのエピソードから読んでも理解できるため、気軽に読み始めることができます。
ホラー要素: 幸せを求める人間の欲望や心の闇を描き出し、読者に恐怖と教訓を与えます。
バッドエンド: 欲望に囚われた人々が悲劇的な結末を迎えることで、安易な幸福追求への警鐘を鳴らしています。
* 魅力的なキャラクター: 正体不明の店主と人語を解する黒猫という、ミステリアスな存在が物語を盛り上げます。

『幸福堂』は、幸せとは何か、欲望とは何かを考えさせられる、奥深い作品です。興味を持たれた方は、ぜひ手に取って読んでみてください。

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