建設副産物

建設副産物とは



建設副産物とは、建設工事の過程で副次的に得られる物品の総称です。具体的には、建設現場に持ち込まれた資材の残りや、現場内で発生したもののうち、工事中あるいは工事終了後にその現場内での再利用が見込まれないものを指します。

建設副産物は、建設工事の種類や規模に関わらず発生し、その種類も多岐にわたります。これらの副産物を適切に処理し、可能な限り再利用することは、資源の有効活用と環境負荷の低減の観点から非常に重要です。


建設リサイクル法と再資源化



建設工事における資材の再資源化を促進するため、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」、通称「建設リサイクル法」が制定されています。この法律によって、建設副産物のリサイクル率向上と、廃棄物の減量化が図られています。建設リサイクル法は、特定建設資材（コンクリート、アスファルト、木材など）を用いた建設工事について、分別解体や再資源化を義務付けています。


建設副産物の分類



建設副産物は、その状態や処理方法によって大きく3つに分類できます。

1. そのまま原材料として利用できるもの

- 例：建設発生土など。掘削工事などで発生した土砂は、埋め戻し材や盛土材などとしてそのまま利用されることがあります。ただし、発生土の状態や品質によっては、適切な処理が必要となる場合もあります。

2. 何らかの処理をすることによって利用が可能なもの

- 例：アスファルトコンクリート塊、コンクリート塊、汚泥、発生木材、混合廃棄物など。
- これらの副産物は、破砕や選別、脱水などの処理を施すことで、再生資源として再利用できます。例えば、アスファルトコンクリート塊やコンクリート塊は、破砕処理を経て再生骨材として、道路舗装材やコンクリート製品の原料として利用されます。汚泥は、脱水処理や焼却処理によって減容化された後、路盤材やセメント原料などとして利用される場合があります。
- これらの再資源化処理は、再資源化施設を有する中間処理場で行われます。

3. 利用が不可能なもの

- 例：廃油やPCB（ポリ塩化ビフェニル）含有物、アスベスト（石綿）など。
- これらの副産物は、有害物質を含んでいるため、特別管理産業廃棄物として、専門の処理業者によって適切に処理されます。特にアスベストは、飛散防止対策を徹底した上で、厳重な管理下で処理を行う必要があります。


建設副産物に関するその他の法律



建設副産物に関連する法律は、建設リサイクル法の他に、以下のものがあります。



関連項目



  • - ゼロ・エミッション：廃棄物の発生を極力抑え、資源を循環させることを目指す取り組み
  • - 建設系産業廃棄物：建設工事に伴い発生する産業廃棄物


外部リンク




建設副産物は、建設工事において必ず発生するものです。その種類や処理方法を理解し、適切に対応していくことが重要です。再資源化を積極的に進めることで、資源の有効活用と環境負荷の低減につながります。

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