情報パレット

『情報パレット』は、NHK仙台放送局が制作し、平日昼前に放送していた地域情報番組です。2009年4月に、それまでの『情報テラス』の後継番組としてスタートしました。

番組は、東日本大震災が発生するまでは午前11時30分、震災以降は午前11時45分を境に、前半が東北地方全域に向けたブロック放送、後半が宮城県内のみに向けたローカル放送という構成で放送されていました。特に2011年度は、同時刻の地域情報番組として全国でも数少ない午前11時05分開始の番組でした。

東日本大震災は、この番組にも大きな影響を与えました。震災発生後、番組は一時的に放送を休止。再開後は内容が一新され、「つながろう東北」という副題が加えられました。番組の中心的なテーマは東北の復興支援となり、放送枠も拡大。各県別のローカル番組へとスムーズに繋がる編成へと変更されました。この番組は、およそ3年間の歴史に幕を閉じ、2012年3月19日の放送をもって終了。その後継番組として『ひるはぴ』がスタートしました。

番組では、終了時点では多岐にわたる地域情報が提供されていました。東北ブロック向けには、料理、健康、文化、地域紹介、市場情報、道の駅紹介など、生活に役立つ情報や地域の魅力を伝えるコーナーが曜日ごとに設けられていました。月曜日には「ぱぱっとクッキング」や「心とからだ元気塾」、火曜日には「市場のイチバン」、水曜日には「見て来て!東北」、木曜日には「らららハーモニー」や「ほっと川柳」、金曜日には「道の駅伝 東北6県ロール」といったコーナーがありました。これらに加え、全曜日共通で「つながる通信」や気象情報などが放送されました。宮城県ローカルパートでは、イベント情報やお知らせ、交通情報などが中心でした。番組開始当初は、「健康情報」、「ひるまえカルチャー川柳」、「いまコレ!」、「ミュージアムへようこそ」、「おでかけガイド」といったコーナーがあり、宮城ローカルでは「楽うまキッチン」、「市場のイチバン」、「MIYAGIなかまップ」、「いますぐ防災」などが放送されていました。

通常の放送以外では、緊急・重大ニュース、悪天候、国会中継、スポーツ中継（高校野球や大リーグなど）がある場合は、番組の一部または全編が休止されたり、放送時間が短縮されることもありました。

また、東日本大震災の発生に伴い、2011年3月14日から6月3日まで番組は一時休止されました。この間、番組を担当していたアナウンサーやリポーターは、同時間帯に放送された「東北ライフライン情報」に出演し、重要な生活情報を伝えていました。番組再開後も、オープニングBGMが変更され、「東北ライフライン情報」は引き続き短縮版として放送されました。

2011年度には、平日正午の『NHKニュース』の後半枠で、東日本大震災関連のニュースを集中的に伝える「震災ニュース」が放送されました。これは、被災地である東北地方に特化した対応でした。開始当初は12時15分から放送されていましたが、7月4日からは12時20分開始に変更され、12時43分まで放送されました。盛岡、仙台、福島の各放送局からのリポートを中心に構成され、盛岡からは『おばんですいわて』内の「証言・あの日あの時」コーナーも放送されました。この震災ニュース放送のため、全国放送の『ひるブラ』や『金曜バラエティー』が一時的に差し替えられる期間がありましたが、2011年9月12日以降は、マルチ編成を活用し、総合テレビのサブチャンネルでこれらの番組が視聴できるようになりました。ただし、アナログ放送が2012年3月31日まで延長された被災3県では、アナログ放送とメインチャンネルでは震災ニュースが2012年3月30日まで継続して放送されました。2012年4月2日からは、東北地方でも通常編成に戻っています。

『情報パレット』は、激動の時期における東北の地域情報と復興への歩みを伝える重要な役割を果たした番組でした。

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