情報通信研究機構

国立研究開発法人情報通信研究機構（NICT）について

国立研究開発法人情報通信研究機構（NICT）は、日本の情報通信技術の研究と開発を行う国立法人です。本機構は総務省の所管のもと、東京都小金井市に本拠地を置き、電磁的流通や通信技術の向上を目指しています。情報通信の信頼性を確保し、円滑な流通を実現することを目的に、様々な研究事業を展開しています。

設立と沿革

NICTは2004年4月1日に、独立行政法人通信総合研究所と通信・放送機構を統合し設立されました。2015年には、その名称が「国立研究開発法人情報通信研究機構」に変更され、現在に至っています。その主要な業務は、情報通信技術の研究開発および事業支援です。

研究拠点と施設

NICTは全国に8つの研究拠点を持ち、各地に研究所やセンターを設置しています。主な研究施設には、電磁波研究所、サイバーセキュリティ研究所、未来ICT研究所、量子ICT協創センターなどがあります。また、標準電波送信所として、おおたかどや山とはがね山の2か所が運用されており、正確な時間情報を供給しています。

業務内容

NICTの業務は多岐にわたり、以下のような項目が含まれます：

• - 研究開発：電磁波やネットワーク、サイバーセキュリティなど、情報通信に関する幅広い分野の研究を行っています。
• - 事業支援：産業界や大学との連携を深め、共同研究や委託研究を通じて成果の社会実装を進めています。
• - 維持管理：情報通信技術における国家標準を形成する役割を果たし、日本標準時の提供を行っています。また、周波数標準を設定し、標準電波の発信を行っています。
• - 国際協力：国際共同研究や標準化活動を推進し、海外との人材交流を進めることにより、グローバルな競争力を強化しています。

歴代理事長

NICTのリーダーシップも歴史的な変遷を経てきました。初代の長尾眞氏（在任2004年〜2007年）を皮切りに、宮原秀夫氏（2007年〜2013年）、坂内正夫氏（2013年〜2016年）、現理事長の徳田英幸氏（2017年〜）と続いています。また、NICTの前身である電波研究所や通信総合研究所の歴代所長も重要な役割を果たしてきました。

未来の展望

NICTは、今後とも情報通信分野における新技術の研究や、社会への技術移転に努めていきます。特に、Beyond 5Gや量子技術など、次世代通信技術の開発を通じて、持続可能な社会の実現に向けた貢献を目指しています。さらに、サイバーセキュリティの強化に取り組むことで、安全で信頼性の高い情報通信環境を提供することが求められています。

このように、国立研究開発法人情報通信研究機構は、情報通信分野における先駆的な研究機関として、多様な業務を展開し続けています。

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