想い出がいっぱい

H2Oの名曲「想い出がいっぱい」と「10％の雨予報」について

「想い出がいっぱい」と「10％の雨予報」は、1983年3月25日に発売されたH2Oの5枚目のシングルです。この楽曲は、フジテレビで放送されたアニメ『みゆき』の主題歌として起用され、瞬く間に多くの人に親しまれる名曲となりました。特に中高校生の音楽授業や合唱コンクールでは頻繁に選曲され、世代を越えた支持を得ています。

曲の背景と受容

この楽曲の誕生は、アニメ『みゆき』が放送される際に、H2Oが所属するキティレコードの親会社が放送権を持っていたことから始まりました。1980年には映画『翔んだカップル』の音楽を手掛けたものの、その後は大きなヒットには恵まれず、無名同然の存在でした。そこで、彼らはプロの作家に作詞作曲を依頼し、アニメが高視聴率を獲得する中で、この曲も徐々に人気を博していきました。

「想い出がいっぱい」は、オリコンシングルチャートで最高6位にランクインし、累計売上は40万枚を超えました。このシングルはH2Oにとって、初めてのオリコンチャート入りを果たした作品でもありました。ジャケットデザインにはアニメ『みゆき』のイラストとH2Oの写真が使われており、発売当初からアニメ楽曲のコーナーに並ぶことが多かったです。

主な出来事とその影響

1983年7月21日、H2Oは『ザ・ベストテン』に登場し、6月から9月にかけて連続してランキングインしましたが、彼らが自作の楽曲でなくプロ作家の楽曲で成功を収めたことには複雑な思いを抱いていたようです。このヒットによって、彼らの音楽スタイルに対する期待が高まりながらも、持ち歌に対する影響を感じる場面が多くありました。

後の曲、「Good-byeシーズン」では、再度『みゆき』のエンディングを担当しましたが、ヒットにはつながりませんでした。1980年代半ばになると、アイドルブームが訪れ、H2Oのフォークデュオとしてのスタイルは影を潜め始めました。1985年、彼らは解散の決断を発表しましたが、「想い出がいっぱい」は彼らの名前とともに今も語り継がれています。

後世への影響

「想い出がいっぱい」は、今なお多くの音楽教育に利用されており、様々な世代に受け入れられています。また、卒業ソングとしての人気もあり、他のアーティストによるカバーも数多く存在しています。テレビCMへの起用や多くの音楽教科書にその名を載せるなど、名曲としての地位を確立しています。

2005年にはキヤノンのCMソングとしても訴求され、20年の時を経てH2O自身がセルフカバーを行うなど、世代を超えた影響力を持っています。

カップリング曲「10％の雨予報」

シングルにはアニメ『みゆき』のオープニングテーマ「10％の雨予報」も収録されており、同シリーズの楽曲が両A面で展開される珍しい形態をとりました。通常、オープニング曲はA面にされることが多いですが、ここではエンディング曲が表面に配置されたことが特徴的です。このように、H2Oの楽曲はアニメとのコラボレーションを通じて、多くのファンに感動を与え続けています。

収録曲情報

このシングルには以下の楽曲が収められています。

• - 想い出がいっぱい：フジテレビ系アニメ『みゆき』エンディングテーマ。
• - 10％の雨予報：フジテレビ系アニメ『みゆき』オープニングテーマ。

後に再発盤も登場し、今もなおH2Oの名曲として評価されています。

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