戦隊

戦隊の概要

戦隊（せんたい、英: Squadron）は、陸軍、海[[軍]]、空軍といった軍隊の組織における編制・編成単位の一つです。特に、空軍や臨時編成が多い海[[軍]]においてよく使われ、空軍の部隊では「飛行隊」とも訳されることがあります。日本の軍隊において、戦隊という言葉は様々な文脈で異なる意味を持っています。

日本陸軍における戦隊

大日本帝国陸[[軍]]においては、主に航空部隊の基本編制単位として「戦隊」が採用されました。具体的には、陸軍航空部隊や陸軍航空隊がこの戦隊として編制され、従来の「連隊」が廃止される形で1930年代末から体系的に導入されました。また、実戦部隊と後方支援部隊を分離する編制も見られ、海上挺進戦隊などの部隊にも「戦隊」という用語が使われました。

地上部隊においても、時折臨時の編成単位として「戦隊」が利用されることがありましたが、それは稀なケースでした。

日本海[[軍]]における戦隊

日本海[[軍]]においては、艦隊（Fleet）の基本単位の一つとして「戦隊」が位置づけられています。海[[軍]]大学校が編纂した「兵語界説」によれば、「作戦において一指揮の下に行動し、各種の機関を備えて独立して活動する軍隊の大単位」と定義され、これが艦隊となります。平時中は、定数分の軍艦または軍艦1隻に相当する員数の単位部隊が編制され、その部隊を集めて艦隊として運用されます。

戦時中には、欠員を補充するために臨時の編成が行われることが多く、多様な戦隊構成が存在しました。「兵語界説」では、戦闘において一指揮の下で動作し、固有の戦闘任務に応じた軍隊の単位が戦隊とされています。一般に、2隻以上の軍艦または2隊以上の航空隊で編成され、特定の任務に応じた役割を果たします。

戦隊の種別

日本海[[軍]]には、戦隊の中でも役割に応じた呼称があります。例えば、戦艦や重巡洋艦を主体とする部隊は「戦隊」と呼ばれ、航空母艦を主力とする部隊は「航空戦隊」、軽巡洋艦や駆逐艦で編成された部隊は「水雷戦隊」、潜水艦で構成された部隊は「潜水戦隊」となります。このように、役割が前につけられて呼ばれます。

そのため、戦隊は同型艦を集めて構成され、艦種に応じた運用が原則となっていました。典型的には、戦艦や巡洋艦2～4隻で編成されることが多く、航空戦隊は航空母艦と駆逐艦で構成されることが一般的です。

海上自衛隊およびアメリカ[[海[[軍]]]]における戦隊

現代の海上自衛隊では「戦隊」という用語は使用されておらず、上位には「群」を置いています。アメリカ[[海[[軍]]]]についても、1973年まで艦隊内の区分で「戦隊」という用語が使われていましたが、その後の編制変更により現在の「Squadron」は過去の「Division」に相当する用語に変化しています。

このように、戦隊は国や軍種ごとに異なる運用がなされており、軍隊の組織構造や運用のあり方を理解する上で重要な概念となっています。

もう一度検索