戸出駅

戸出駅について

戸出駅（といでえき）は、富山県高岡市戸出町二丁目に位置するJR西日本の城端線の駅です。この駅は1896年に駅舎が完成し、翌年に旅客および貨物の取扱を開始しました。以来、長い歴史を持つ駅として地域に根付いています。

歴史

戸出駅の歴史は1896年に始まります。10月10日に駅舎が竣工し、これに続いて1897年5月には中越鉄道黒田仮停車場から福野駅間が開業、同時に戸出駅も開設されました。この時期から、旅客だけでなく貨物の取扱も行われるようになりました。

1930年代、1942年には中越線が城端線に改称されたことに伴い、戸出駅も新たな路線に組み込まれました。その後の1954年には跨線橋の工事が行われ、1960年代にさまざまな設備が整備されます。1970年代に入ると、段階的に貨物の取扱が廃止され、1987年4月1日には国鉄分割民営化の影響を受けてJR西日本の駅となることが決まります。

駅舎は木造の平屋建てで、歴史的価値が高く富山県の近代歴史遺産に指定されています。1940年代には戦争の影響で跨線橋が取り壊されましたが、住民の要望に応えて1954年に再建されています。

駅構造

戸出駅は相対式ホームを2面持ち、計2線を有する地上駅です。木造の駅舎と跨線橋で接続されており、安定した交通の要所となっています。現在は北陸広域鉄道部によって管理されており、高岡市が支援する協議会が駅業務の運営をそつなく行っています。2001年からは簡易委託駅として運用され、近年まで出改札業務に職員が携わっていました。

利用状況

2019年度のデータによれば、戸出駅の1日平均乗車人員は852人です。近年の数値は概ね安定しており、地域住民に広く利用されています。

周辺環境

駅の周辺には、高岡市役所戸出支所や富山県立高岡南高等学校、そして様々な商業施設が揃っており、住民にとって便利な交通拠点です。また、バス路線も豊富で、戸出駅前停留所からは多くの行き先が選べるため、通勤・通学に便利です。さらに、地域に根差したバス路線が運行されていることから、老若男女に愛され続けています。

機関車の歴史

戸出駅は中越鉄道開業時に特別な歴史を有します。最初に使用された機関車「中越弁慶号」は、駅の東側にあった機関庫で組み立てられました。この機関車の部品はイギリスのナスミス・ウィルソン社製で、輸送ルートも当時特有のものでした。このように、戸出駅は地域にだけでなく、日本の鉄道史においても重要な役割を果たしています。

隣接駅

戸出駅の隣駅には、城端線の林駅および油田駅があります。これにより、近隣の交通の便利さが増し、地域の発展に寄与しています。観光やビジネスを問わず、多くの利用者にとって欠かせない駅として、今後もその機能を発揮し続けることでしょう。

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