新潟市体育館

新潟市体育館

白山公園の中に位置する新潟市体育館は、新潟市が所有し、新潟市開発公社と新潟アルビレックスランニングクラブが共同で指定管理者として運営を担う体育施設です。

歴史と変遷

1960年代初頭、新潟市は1964年に開催される国民体育大会の競技会場を必要としていました。また、当時市内に大規模集会が可能な施設が新潟市公会堂のみであり、多目的に利用できるホールとしても機能する体育館の建設計画が進められました。白山公園南側の敷地、新潟市営白山野球場の南側に建設が進められ、1960年10月に完成、同年11月3日に竣工式が執り行われ開館しました。

開館後、1964年の国民体育大会終了後に発生した新潟地震では、周辺地域が液状化現象による噴砂などの被害を受けました。

完成以来、多様なスポーツ競技の会場として利用されてきました。テニスやプロレスリングの試合だけでなく、当時は市内に本格的なアリーナ施設が少なかったため、コンサート会場としても一時的に活用されたことがあります。

1970年代から1980年代にかけて施設の老朽化が進み、特に空調設備が不十分でした。当初は天井に設置された赤外線ガスヒーターのみで、冷房設備がなく、利用者からは「夏は蒸し暑く、冬は寒い」と評判が悪かった時期があります。エアコンが設置されたのは1990年代になってからです。その後、新潟市鳥屋野総合体育館や新潟市東総合スポーツセンター、さらには新潟市産業振興センターや朱鷺メッセといった、より規模が大きく新しいアリーナ型施設が次々と整備されました。

現在、市体育館は施設の老朽化に加え、2階観覧席の収容人員が約1,408人（全体収容4,000人）と新しい施設に比べて少ないことから、大規模なスポーツイベントの多くはこれらの新しい施設で開催される傾向にあります。しかし、プロレス団体が新潟市中央区で開催する興行では引き続き主要な会場として利用されており、アマチュアスポーツでは全国高等学校選抜レスリング大会などが継続して行われています。特にプロレスにおいては、センダイガールズプロレスリング代表の里村明衣子氏が、かつてこの体育館で観戦した新日本プロレスの試合がプロレスラーを志すきっかけになったというエピソードがあります。また、Bリーグの新潟アルビレックスBBも、チーム創設当初はこの体育館をホームアリーナとして使用していました。

建築的な評価も高く、1962年には第3回BCS賞を受賞。2005年にはDOCOMOMO JAPAN選定「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選ばれています。2012年には全国高等学校総合体育大会「北信越かがやき総体」のボクシング会場としても利用されました。

施設概要

1階競技場:
面積: 1,320m²（40×35m）
最低天井高: 12m
可能コート数: バスケットボール、バレーボール、テニス各2面、バドミントン8面、卓球24面
観客収容数: 最大4,000人（アリーナ部パイプ椅子約2,592人、2階観覧席約1,408人）
北練習場: 面積約180m²、レスリング等に利用。
南練習場: 面積約180m²、卓球7面分。

白山公園という緑豊かな環境の中にあり、周辺には白山神社、新潟県政記念館、新潟市音楽文化会館、りゅーとぴあ、新潟県民会館、新潟市陸上競技場など、文化・スポーツ施設が集積しています。

交通アクセス

JR越後線 白山駅より徒歩約10分。
BRT萬代橋ライン 「市役所前」停留所より徒歩約10分。（他の一般路線バスも経由しますが、降車場所が遠くなる場合があります。）
新潟交通 C1県庁線・S1市民病院線 「陸上競技場前」バス停より徒歩約2分。
* 新潟駅万代口よりタクシー約10分。

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