日本HP

株式会社日本HPについて

株式会社日本HP（にほんエイチピー）は、東京都港区に本社を持ち、主にパソコンやプリンターなどの製造・販売を行っている日本のコンピュータ関連企業です。HP Inc.の日本法人としても知られています。2015年に親会社であるヒューレット・パッカードが分社化され、現在ではヒューレット・パッカード・エンタープライズ（HPE）とHP Inc.（HPI）の二つの法人が運営されています。

分社化と事業移管

ヒューレット・パッカードが分社化した際、日本法人においては旧日本ヒューレット・パッカード株式会社が企業向けのITコンサルティングサービスやハードウェア事業を継続営み、PCやプリンター事業は新たに設立された株式会社日本HPに移管されました。この移管は2015年8月1日付で行われ、以降日本HPはPC・プリンティング事業に特化しています。

製品ラインナップ

日本HPは、法人向けの業務用PCやプリンターを中心に、大判プリンターや商業用、産業用プリンターに強みを持ちつつ、個人向けには小型ノートPCやタブレット、小型インクジェットプリンターなども取り揃えています。自社の直販サイト「HP Directplus」ではネット通販に注力しており、過去には個人向けPCの店頭販売を撤退しましたが、後に再開しました。ただし、店頭で取り扱う機種は限られています。

事業拠点

日本HPの主な事業拠点には以下が含まれます：

• - 本社：東京都港区港南2丁目70-品川シーズンテラス21階（2021年11月移転）
• - 東京グラフィックスエクスペリエンスセンター：東京都大田区平和島
• - 東京ファクトリー&ロジスティックスパーク：東京都日野市（日本国内の生産拠点）
• - 横浜事業所：神奈川県横浜市
• - 中部支店：愛知県名古屋市
• - 西日本支社：大阪府大阪市
• - 福岡営業所：福岡県福岡市

「東京生産」の歴史

日本HPは外資系企業でありながら、一部の製品を国内で生産する「東京生産」を行っています。法人向けのデスクトップPCやワークステーションは東京都日野市の工場で生産され、これには「MADE IN TOKYO」のラベルが付けられています。日本の市場でもシェアが高い企業として、法人および個人向けのサポートも力を入れています。

「東京生産」の歴史は、旧コンパックが1999年に始めたデスクトップPCの国内生産に遡ります。その後の合併などを経て、現在も日本HPは日野工場において製造を行い、高品質を維持しています。また、サポート体制も強化されており、日本国内に特化したサービスを提供することが目指されています。

近年の動向

2019年には日本国内PC市場において初めてブランド別シェアで1位を獲得し、外資系メーカーとしての存在感が強まりました。これにより、NECや富士通といった国内メーカーがトップの座から脱落するなど、市場における変化が見られました。同年には、製品への「MADE IN TOKYO」ラベルのロゴデザインをリニューアルし、より高い品質を顧客に伝えています。

日本HPは、法人向けと個人向けの多様な製品を展開し、製品の品質やサポート体制を強化し続けています。

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