星野伊佐夫

星野伊佐夫：新潟県政界の重鎮、その光と影

星野伊佐夫（ほしの いさお、1939年6月27日 - ）は、新潟県長岡市出身の政治家です。12期にわたり新潟県議会議員を務め、その間、新潟県議会議長や自由民主党新潟県連会長などの要職を歴任しました。長年にわたり新潟県の政治に深く関わってきた人物として知られています。

経歴

1958年3月に新潟県立長岡商業高等学校を卒業後、1978年4月の新潟県議会議員補欠選挙で初当選を果たしました。以来、連続当選を重ね、戦後の新潟県議会議員としては最多となる12回の当選を記録しました。県議としては、越山会青年部長や越山会県議団長などを務めました。

1991年5月16日には新潟県議会副議長に、1996年7月12日には新潟県議会議長に就任し、県議会運営において重要な役割を果たしました。2009年10月9日には自由民主党新潟県連会長に就任しましたが、2016年8月6日に辞意を表明しています。2022年9月26日、高齢を理由に翌年4月の県議会議員選挙に立候補しない意向を示し、長年の政治家生活に幕を下ろしました。

政策・主張

星野は、受動喫煙防止を目的とした飲食店等の建物内原則禁煙措置に反対の立場を取っていました。

不祥事

迂回献金疑惑

2013年、星野が活動実態のない政党支部を通じて企業から1500万円の迂回献金を受け取っていたとして、2015年に政治資金規正法違反の疑いで告発されました。新潟地検は当初不起訴処分としましたが、新潟検察審査会の議決を受け再捜査が行われました。しかし、最終的に嫌疑不十分として再び不起訴処分となりました。

官製談合事件

2019年1月には、長岡市発注の下水道工事を巡る官製談合事件で、星野の秘書が逮捕されるという事態が発生しました。秘書は、入札に関する情報を業者に漏洩し、公正な入札を妨害したとして起訴されました。この事件は、星野の政治家としての資質を問われる大きな出来事となりました。

裏金要求疑惑

2021年11月、衆議院議員の泉田裕彦が、星野から裏金を要求されたと告発しました。泉田は、総選挙前に星野から「2000万や3000万をもったいながったら人生終わるよ」などと言われたと主張し、その際の録音データも公開しました。星野は当初この疑惑を否定しましたが、後に一部発言を認めました。この問題を受け、星野は自民党を離党しました。その後、公職選挙法違反の疑いで書類送検されましたが、不起訴処分となっています。

人物像

星野は、田中角栄元首相の後援会「越山会」の県議団長を務めたことでも知られています。自民党本部から「新潟に星野あり」と言われるほどの存在感を示し、「新潟のドン」や「新潟自民党のドン」とも呼ばれていました。

政治献金

たばこ関連団体から多額の政治献金を受けていたことも明らかになっています。

星野伊佐夫は、長年にわたり新潟県の政治に深く関与し、大きな影響力を持った政治家でしたが、晩年は金銭を巡る疑惑に揺れました。その功績と疑惑は、今後の新潟県の政治史において、重要な教訓として語り継がれることでしょう。

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