有峰口駅

有峰口駅（ありみねぐちえき）

富山県富山市小見に所在する有峰口駅は、富山地方鉄道立山線に属する駅です。駅番号はT54で、開業から現在に至るまで豊かな歴史を持っています。最初は小見駅として開業し、観光客を呼び込むために有峰湖に近いという利点を活かして改名されました。

歴史の概要

有峰口駅の歴史は、1937年10月1日に小見駅（おみえき）としての開業に遡ります。1942年には日本発送電に譲渡され、1943年に富山地方鉄道が運営を引き継ぎました。1969年には貨物取扱を廃止し、1970年に現在の名称である有峰口駅に改称されました。その後、1985年には連絡運輸の廃止があり、1989年か1997年には無人駅となりました。

駅の構造

有峰口駅は、島式ホームが1面2線の地上駅で、駅舎から構内踏切を通ってホームへとアクセスします。現在は無人化されており、かつての出札窓口は利用されていませんが、駅舎にはトイレが完備されており、基本的なサービスを提供しています。この駅は特急停車駅で、名古屋鉄道やJR西日本の特急も停車していました。また、電車の離合は右側通行となっています。

駅舎は木造で、2020年には外観のリフォームが行われ、今でもその姿を保っています。

貨物取扱の歴史

1969年に駅での貨物取扱が終了されるまで、有峰口駅は北陸電力専用線との接続があり、有峰ダム建設のためのセメントが輸送されていました。1958年から1959年にかけては、このセメントの輸送量が最盛期を迎え、一日当たり700から800トンにも達しました。これは、当時の需要を反映しており、貨物便も増便されていました。

利用状況と周辺環境

最近の利用状況として、2019年のデータによると、1日平均乗車人員は43人です。近年では、主要なバス路線も駅近くで接続しており、夏季には登山バスが運行されています。有峰林道を経由するバスもあり、亀谷温泉や展望台、登山口へとアクセスが可能です。

駅周辺には小見地区センターや郵便局、富山市立小見小学校、亀谷温泉など、地域の生活を支える施設が揃っています。

隣接する駅

有峰口駅の隣には岩峅寺駅（T51）と立山駅（T56）があり、立山線の重要なロケーションを成しています。特急や快速急行、普通列車が利用可能で、観光客にも便利なアクセスが確保されています。

有峰口駅は観光地への玄関口としても利用されており、富山県素晴らしい自然と文化を楽しむ手助けとなっています。

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