東リ

東リ株式会社について

東リ株式会社（とうリ、英: TOLI Corporation）は、兵庫県伊丹市に本社を構える企業で、床材や壁紙、カーペット、カーテンなどの製品を製造・販売しています。会社の成り立ちは大正時代にさかのぼり、リノリウムの国産化を目指して設立された「東洋リノリューム株式会社」が始まりです。戦前には山口財閥の唯一の生産企業としてその名を馳せました。

歴史の変遷

1919年に設立された当初、資本金60万円で日本初のリノリウムを手がける企業としてスタートし、徐々に成長を遂げていきました。特に1923年以降、海軍との取引が拡大したことにより、黒字転換を果たし、業務用製品へも進出しました。しかし、昭和の時代が進むにつれ、リノリウムの需要は減少し、家庭用インテリアへのシフトを決断します。1970年代にはリノリウムの生産から撤退し、1991年には一般的に親しまれていた「東リ」という名称に変更しました。

製品と事業展開

現代の東リは、カーペット製造業務を強化し、2006年には三菱レイヨンからカーペット事業を取得。カーペット市場でのシェアを大幅に拡大しました。また、2011年には環境に優しい「グリーンラベルプラス」を初めて取得するなど、持続可能な製品への取り組みも進めています。さらに、社内には企業博物館（東リ インテリア歴史館）が設立され、創業以来の歴史を伝える場所として利用されています。

マーケティングと提供番組

東リは、様々なメディアを通じて自社製品の魅力を発信してきました。特に「アタック25」などの人気クイズ番組にスポンサーとして名を連ね、その記憶を多くの視聴者に残しています。提供した番組では、特に東リの製品が使用されており、視覚に訴えるマーケティング戦略が功を奏しています。

企業文化と社会貢献

東リは、地域貢献にも注力しており、伊丹市立文化会館の命名権を獲得し「東リ いたみホール」として地域活性化に寄与しています。また、社員の働きやすさを考えた企業文化を育んでいる他、労働環境も改善していくための取り組みを大切にしています。

不祥事と課題

しかし、近年は偽装請負問題も抱えており、労働者の権利が侵害される事例が発生しました。これに対応する形で、企業は労働環境の改善に努めていますが、今後も透明性を保ちながら信頼回復に向けた努力が求められるでしょう。

結論

東リ株式会社は、床材やインテリア業界において重要な役割を果たしている企業です。その豊かな歴史と製品は多くの人々に親しまれており、今後もさらなる発展を期待されています。

もう一度検索