東中津駅

東中津駅：歴史と現状

東中津駅は、大分県中津市に位置する九州旅客鉄道（JR九州）日豊本線の駅です。1901年5月25日、豊州鉄道によって大貞駅として開業しました。その後、幾多の変遷を経て現在の東中津駅となっています。

開業から国鉄分割民営化まで

開業当初は豊州鉄道の駅でしたが、同年9月3日には九州鉄道に買収されました。1907年には九州鉄道の国有化に伴い、帝国鉄道庁の管轄下に置かれました。1915年には駅舎が改築され、現在も残る木造建築の駅舎が完成しました。この駅舎は、大正時代の建築様式を今に伝える貴重な存在となっています。1952年11月15日には、駅名を現在の「東中津駅」に改称しました。その後も、駅周辺の整備や線路の改良が進められ、1973年には自見川信号場 - 東中津駅間の複線化が完成、1976年には東中津駅 - 今津駅間の複線化も完成しました。1982年には貨物取扱が廃止され、1985年には荷物扱いも廃止、無人駅となりました。そして、1987年の国鉄分割民営化により、JR九州の駅となりました。

近年の変化

2012年にはICカードSUGOCAの利用が開始されました。しかし、2015年には再び無人化され、中津市が業務を受託する簡易委託駅となりました。現在もきっぷうりばが設置され、利用客の利便性を確保しています。SUGOCAは乗降とチャージのみ対応です。

駅構造と利用状況

東中津駅は、単式ホーム2面2線を有する地上駅です。両ホームは跨線橋で連絡しており、バリアフリー対策も一部で講じられています。1915年築の木造駅舎は、歴史を感じさせる貴重な建造物です。

利用状況は時代とともに変化しています。1965年度には年間乗車人員が約29万人を数え、手荷物や小荷物の取扱いも行われていました。しかし、近年は減少傾向にあり、2013年度の乗車人員は約11万人にまで減少しています。この減少は、自動車の普及や人口減少などの社会情勢の変化が影響していると考えられます。一日平均乗車人員は、年間乗車人員をその年度の日数で割った値です。

駅周辺

駅周辺は、中津市郊外の住宅地が広がっていますが、工業地域としての側面も持ち合わせています。駅北西側にはフレスポ中津北や中津自動車学校などがありますが、駅からはやや距離があります。

隣の駅

東中津駅の隣の駅は、日豊本線において、下り方面が今津駅、上り方面が中津駅です。快速列車と普通列車が停車します。

まとめ

東中津駅は、長い歴史を持つ駅であり、地域住民にとって重要な交通拠点となっています。古風な木造駅舎と近代的なICカードシステムが共存する、独特の雰囲気を持つ駅です。今後も、地域社会の変化に合わせて、駅としての役割を担っていくことでしょう。

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