東京大神宮

東京大神宮の紹介

東京大神宮（とうきょうだいじんぐう）は、東京都千代田区富士見二丁目に位置し、天照皇大神と豊受大神を主祭神に祀る神社です。1880年に大隈重信邸跡に建立された皇大神宮遙拝殿から始まり、一般的には「日比谷大神宮」と呼ばれています。この神社は伊勢神宮の内宮に相当し、現在では「東京のお伊勢さま」として広く知られています。

歴史と変遷

当神社の歴史は明治5年（1872年）に、神宮司庁東京出張所が開設されたことに始まります。ここには伊勢神宮の分霊が祀られ、翌年には東京神宮教会が設立されました。そして1880年には、有楽町に皇大神宮遙拝殿が完成し、ここから東京大神宮の起源が生まれました。明治政府の政策に基づいて設立された神社であり、その後も改名を繰り返しながら発展してきました。

1900年には皇太子嘉仁親王と九條節子との結婚式が宮中で行われ、これが後の神前結婚式の先駆けとなりました。1923年には関東大震災により社殿が被災し、1928年に現在地に移転して飯田橋大神宮と名を改めました。戦後には宗教法人東京大神宮と再編され、現在に至ります。

御祭神

この神社では、主祭神として天照皇大神と豊受大神を祀っており、さらに天之御中主神、高御産巣日神、神御産巣日神、倭比売命を相殿に祀っています。

神前結婚式の創設

東京大神宮は神前結婚式の発祥地としても知られています。明治時代には、キリスト教結婚式が普及するなか、皇室や神社への信仰心から神前結婚式が徐々に広がりました。本神社は1901年に模擬結婚式を企画し、初めて民間人による神前式を執り行いました。その後、神宮奉斎会によってこのスタイルが全国に広まり、今日の「神前式」の基盤となりました。

縁結びの神社

東京大神宮は縁結びの神社としても人気があります。特に若い女性に支持され、スズランの形をした「縁結び鈴蘭守り」や「恋みくじ」など、恋愛成就をテーマにしたアイテムが頒布されています。また、境内の装飾やご神木を通じて恋愛運を引き寄せると信じられています。

交通アクセス

東京大神宮へのアクセスは便利で、飯田橋駅から徒歩で訪れることができます。周囲には商業施設も充実しており、参拝のついでに周辺観光も楽しむことができます。参道の整備も進み、参拝客にとって訪れやすい環境が整えられています。

新型コロナウイルスの影響

2021年には新型コロナウイルスの感染者が確認され、クラスターが発生しました。この影響で、一時的に初詣を中止し、境内に立ち入ることができない状態となりましたが、現在は感染対策を講じながら、通常の参拝活動に戻っています。

東京大神宮はその歴史を通じて、数多くの市民に親しまれ、信仰の場としてだけでなく、文化的なシンボルとしての役割も果たしています。

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