東北医科薬科大学

東北医科薬科大学について

概要

東北医科薬科大学（英名：Tohoku Medical and Pharmaceutical University）は、宮城県仙台市に位置する私立大学です。1939年に設立された東北薬学専門学校が前身で、1949年に大学として正式に設置されました。略称としては「東北医薬大」または「TMPU」と呼ばれています。

大学の歴史

大学は当初、東北地方における薬学教育を担うことを目的として設立されました。1959年には附属癌研究所が設立され、1962年には私立薬科大学初の大学院が開設されました。2016年には新たに医学部が設立され、大学名も「東北医科薬科大学」に変更されました。

建学の精神

東北医科薬科大学は、地域における薬学の教育と研究の重要性を掲げています。歴史的背景として、大正期から昭和初期にかけて、仙台に存在していた国立薬学教育機関が廃止されたことがあり、これが大学設立の切っ掛けとなりました。現在も「東北地方における薬学教育・研究のリーダーシップ」という理念に基づいて、地域の医療を推進しています。

医学部設置の背景

1990年代以降の政策により、日本全体で医師数を制限する傾向がありました。しかし、2011年の東日本大震災を受け、東北地方における医師不足が深刻な問題として浮上しました。このため、政府は地域医療を強化するために新たに医学部を設立することを認める方針を示しました。これを受け、東北薬科大学は2013年に医学部設置の意向を発表しました。

その後の審査を経て、2014年には東北薬科大学が大学名を「東北医科薬科大学」に改称し、医学部を新設する計画が文部科学省によって承認されました。2016年の開設に向けて、宮城野区に新キャンパスを整備し、100名を定員とする医学部がスタートしました。

教育と研究

東北医科薬科大学の医学部は、地域医療に貢献することを重視しています。学生の約55%には奨学金制度が設けられており、医師国家試験合格後に東北地方の医療機関で一定期間勤務することが求められています。また、地域の病院との連携強化や臨床実習、災害医療教育の取り入れも実施されています。

附属機関と研究

大学は複数の附属病院を持ち、地域医療を実践する場を提供しています。東北医科薬科大学病院、若林病院、名取守病院などがあり、それぞれ地域で医療サービスを提供しています。また、大学内には分子生体膜研究所や創薬研究センターなど、先進的な研究が行われています。

学校のシンボル

東北医科薬科大学の校歌は、著名な作詞家と作曲家によって作られ、創立記念日は毎年5月20日と定められています。学校の伝統と文化を大切にしながら、現代の医療と薬学の進展に貢献する姿勢を持ち続けています。

結論

このように、東北医科薬科大学は長い歴史と伝統を持ちつつ、地域医療と薬学教育において重要な役割を果たしています。今後も、東北地方における医療の向上を目指し、さらなる発展が期待されます。

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