東映まんがまつり

東映まんがまつりとは

「東映まんがまつり」は、東映が1967年から開始した、子供向けの映画興行のタイトルです。春休みや夏休み、時には冬休みの期間に合わせて、複数の映画をまとめて劇場公開し、家族連れに人気を博しました。この催しは、東映のアニメーション部門が支えており、独自の上映企画として、数多くの子供たちに楽しんでもらうための工夫が凝らされています。

歴史の流れ

「まんがまつり」の初期には、正確な名称が普及せず、マスメディアから「子ども週間」や「マンガ週間」と呼ばれていました。しかし、次第に「東映まんがまつり」という名称が浸透し、特に1967年3月の興行で初登場した際には、『少年ジャックと魔法使い』や『サイボーグ009 怪獣戦争』など、人気作品が揃い、観客動員数は増加。一度の上映が多くの子供たちに受け入れられ、成功を収めました。

競争と影響

「まんがまつり」は、東宝の「東宝チャンピオンまつり」など他社の類似企画にも影響を与えました。特に1969年の春休み興行では、多くの観客を動員し、その結果、東映は「ヤクザの東映」として知られたブランドイメージを「まんがの東映」へと転換することができました。この成功が、後の企画の拡大へと繋がり、多様な作品が上映されるようになったのです。

映画内容と発展

東映まんがまつりでは、オリジナルの新作映画とともに、過去の人気アニメシリーズの再上映も行われました。特に1970年代には、ディズニー作品や様々なジャンルのアニメーションが追加されるようになり、多様性が増していきました。しかし、1980年代以降は家庭用ビデオの普及により、テレビで放送されるアニメの需要が減少。このため、新作率を高めた新たな戦略が求められました。

現在の「まんがまつり」

1990年以降、東映は「東映アニメまつり」として実写作品を排除し、主にテレビアニメの劇場新作を上映する形に移行しました。そして2009年には「とびだす!3D東映アニメまつり」として新作と旧作を集めた3D作品が公開され、一時的に復活を果たしました。2019年からは再び「まんがまつり」の名称が使用され、新たな作品が上映されるようになっています。

関連イベントと展開

また、関連イベントとして「とーあに!これくしょん」が開催され、過去の東映アニメ作品の特別上映やリマスター版の公開が行われています。2023年には1973年夏の上映イベントも実施され、過去の名作たちが新たな形で蘇る機会が創出されています。

これらの試みは、長年にわたり親しまれてきた「東映まんがまつり」の歴史の中で、新旧のアニメファンを魅了し続けているのです。

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