松倉悦郎

松倉 悦郎について

松倉悦郎（まつくら えつろう）は、1946年1月24日生まれの元フジテレビアナウンサーであり、現在は浄土真宗本願寺派の僧侶として活動しています。彼の僧としての名は「結城思聞（ゆうき・しもん）」で、仏教学者の結城令聞は彼の義父にあたります。

来歴と人物像

埼玉県で生まれ育った松倉は、早稲田中学校・高等学校を経て、早稲田大学第一文学部を卒業しました。大学生活では、ハワイアンバンド「ナレオ・ハワイアンズ」の司会を務めており、また、モダンジャズ研究会に所属していた際はタモリにアナウンスの指導を行ったそうです。同じ大学の同級生には、毎日放送の板倉俊彦や福島テレビの原國雄がいます。

1968年にフジテレビに入社した松倉は、スポーツ中継を中心に活動しました。具体的には、プロ野球やバレーボールの実況を務め、また「3時のあなた」や「小川宏ショー」の司会者としても知られています。特に、明治神宮野球場や横浜スタジアムでは読売ジャイアンツ戦のメイン実況アナウンサーとして活躍しました。

僧侶としての活動

松倉は2002年にフジテレビを退社し、妻の結城亮子（雅亮）の実家である兵庫県姫路市の不動山善教寺にて僧侶としての道を歩み始め、義父の後任として住職を務めました。しかし、認知症の進行により住職業務が困難になったため、前住職であり妻の亮子がその役職に復帰することとなりました。

フジテレビ同期入社のアナウンサーには、逸見政孝や山川建夫などがいます。逸見の最期を見守ったことでも知られ、彼の葬儀では弔辞を述べています。

退社後も講演活動を行っており、アナウンサーとしての豊富な経験をいかに仏教と関連付けるかを主題にした話が多く、聴衆から好評を得ています。

出演番組と実況内容

松倉はフジテレビで数多くの番組に出演していますが、特にスポーツジャンルでの活動が顕著です。彼が実況を担当したプロ野球の試合には、1985年の日本シリーズ（西武対阪神）でのランディ・バースのホームラン、1986年の日本シリーズ（西武対広島）での工藤公康のサヨナラヒット、さらには1989年の西武対近鉄ダブルヘッダーでのラルフ・ブライアントの3打席連続ホームランなどがあります。1992年の日本シリーズでは、ヤクルト対西武戦で杉浦享が代打で放った満塁サヨナラホームランの実況を担当するなど、記憶に残る実況を数多く残しています。

書籍

松倉は、2004年3月に『値遇（ちぐう）〜私を変えた仏縁・人縁〜』という書籍を出版しています。この書籍では、彼がどのようにして仏教と出会い、それが自身の人生にどのような影響をもたらしたのかが語られています。ISBNは978-4789721943です。

以上が松倉悦郎の生涯や活動についての概要です。彼の経験は、宗教とメディアの間を行き来する貴重なものであり、今後も多くの人々に影響を与えることでしょう。

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