枇杷阪明

枇杷阪 明 (びわさか あきら)

枇杷阪明は、1932年11月3日生まれの日本の著名なアナウンサーで、2022年7月23日にその生涯を終えました。東京都港区に生まれ育ち、青山中学校を卒業後、1952年には東京都立日比谷高等学校を経て、1957年には早稲田大学教育学部を卒業しました。卒業と同時にニッポン放送に入社し、スポーツ中継を中心に活躍を始めました。

スポーツアナウンサーとしての道のり

ニッポン放送在籍中、枇杷阪は多くの重要なスポーツイベントの中継を担当しました。特にプロ野球の実況では、1974年の長嶋茂雄の現役引退試合や、1977年9月3日に王貞治選手が達成したホームラン世界新記録の実況が特に有名です。その時彼は、「世界新記録!入ったあ、ホームラーン!王、バンザイ。ハンク・アーロンの記録を破った!」と感情豊かに伝え、多くのファンの記憶に残る言葉となった。

また、彼はボクシング中継にも関与し、日本のラジオにおいて初めての国外中継を行ったり、1978年にはメジャーリーグベースボールの中継のプロデューサーも務めました。これにより、枇杷阪は日本のスポーツ中継における先駆者となったのです。

現役引退後の活動

1992年にニッポン放送を定年退社した後も、彼は契約アナウンサーとして同局の番組に出演し続けました。その後、フリーアナウンサーとしてテレビ神奈川のプロ野球中継などで活躍し、さらにアナウンサー養成講師として多くの後進を育てることにも情熱を注いでいました。特にニッポン放送やフジテレビの「アナトレ」において、その経験を活かして若手アナウンサーの指導にあたりました。

枇杷阪は、ニッポン放送での同僚であり親友である山田祐嗣と多くの時間を共有し、学生時代からの深い絆を持っていました。また、妻との関係においても独特のエピソードがあり、彼女とのデートに山田を同行させたこともありました。こうした人間関係は、彼の人生における温かな記憶として残っていることでしょう。

最後の日々

89歳でその人生を終えた枇杷阪。誤嚥性肺炎により2022年に亡くなりましたが、彼の残したアナウンサーとしての功績や、数々のスポーツ中継の名シーンは、後世に語り継がれることとなるでしょう。彼の情熱とプロフェッショナリズムは、日本のスポーツ文化の発展にも寄与したと言えます。枇杷阪の業績は、アナウンサーという職業の重要性や影響力を再認識させるものであり、多くの人々に愛され続けることでしょう。

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