柳家花緑

柳家 花緑（やなぎや かろく）

柳家花緑は1971年8月2日生まれの落語家で本名は小林九です。彼は東京都豊島区に生まれ、現在は落語協会に所属しています。出囃子は「お兼晒し」で、五代目柳家小さんが彼の母方の祖父に加え、師匠でもあります。彼の家庭背景は興味深く、母は落語家の血を引く娘であり、その影響で彼は落語の世界に入ることになりました。兄は元バレエダンサーの小林十市で、父は多彩な職業を持つ和田恵秀です。

幼少期からの移り変わり

柳家花緑は幼少期を東京の三鷹市で過ごしましたが、2歳のときに両親が離婚し、以降は母と兄、大好きな祖父と共に暮らすことになりました。彼の幼少時代には、祖父や叔父と共にCMに出演するなどの経験もありました。1987年に五代目柳家小さんに入門し、前座名「九太郎」を名乗ります。小さんが亡くなるまで彼は内弟子として貴重な指導を受けた唯一の弟子です。

花緑は1989年に二ツ目として昇進し、「小緑」に改名。その後、1994年には22歳で真打に昇進し、「柳家花緑」と改名しました。この昇進とともに、彼は自立した生活を始め、落語家としての活動を本格化させていきました。

活動の広がり

彼の知名度はNHK教育テレビの『にほんごであそぼ』への出演によって大きくなり、その中で「寿限無」を演じたことが子供たちの間で人気を博しました。また、花緑は国立演芸場花形演芸大賞を受賞するなど、数々の賞を獲得しています。テレビやラジオ、さらには舞台など多岐にわたる活動を行い続けており、特に子供向けに落語を普及させるための努力を続けています。

現在の活動とパーソナルライフ

彼は2010年に一般人女性と結婚し、特技としてピアノを挙げています。さらに、2017年には学習障害の一種であるディスレクシアを公表し、これについての講演も行っており、その経験を通じて多くの人々に希望を与えています。近年では静岡県と東京都に居住地を持ち、二拠点生活を楽しんでいます。

2021年11月時点では、10人の弟子を持ち、落語の伝承に努めています。彼のスタイルは古典落語を基盤にしつつも、幅広い作品を新しくアレンジすることに挑んでおり、現代の芸能シーンでも重要な役割を果たしています。

まとめ

柳家花緑は、落語という日本の伝統芸能に新たな風をもたらす存在となっており、幅広い活動を通じてその魅力を多くの人に伝えています。彼自身の経験や特技を活かしながら、後進育成にも力を入れていることから、多くの人々に尊敬される落語家として、多彩な姿を見せ続けています。

もう一度検索