栃木県体育館

栃木県体育館：半世紀以上にわたる歴史に幕

1965年に本館が完成した栃木県体育館は、栃木県宇都宮市中戸祭に位置し、長年にわたり県民のスポーツ・文化活動の中核を担ってきた施設でした。

県民の健康と文化を支える拠点

その設立目的は、県民スポーツの振興と文化活動の活性化、そして健康で活力に満ちた県民の育成にありました。

県民のスポーツ活動の拠点として、数多くの利用者に愛され、日々活気に満ち溢れていました。バレーボール、バスケットボール、バドミントン、卓球など、多様なスポーツに対応可能なコートを備え、多くの大会や練習の場として利用されました。また、規模の大きなイベントにも対応できる観客席を備えており、第35回国民体育大会（栃の葉国体）の会場として使用された他、コンサートやプロレス興行なども開催されました。さらに、地元の私立高等学校の卒業式会場としても利用されるなど、地域社会に密着した存在でした。

老朽化と新施設建設による閉館

しかし、長年の使用による建物の老朽化が深刻な問題となってきました。加えて、西川田の栃木県総合運動公園周辺に新たな体育館「日環アリーナ栃木」が建設される計画が進む中、2019年秋から段階的に閉鎖され、2021年3月31日をもって閉館に至りました。閉館直前には年間約20万人もの利用者が訪れる盛況ぶりでした。

広大な跡地の未来

閉館した栃木県体育館の跡地は約3万4千平方メートルという広大な敷地を有しています。この跡地利用については、様々な計画が検討されています。栃木県警察は宇都宮中央警察署の移転を希望する一方、県側では栃木県立美術館、栃木県立図書館、栃木県立文書館の移転を検討しているとの報道もあります。今後、どのような計画が実現し、この土地がどのように活用されるのか注目が集まります。

施設概要

本館

面積：37.20m × 48.30m、1,796.76㎡
観客席：1,920席
スポーツ設備：バレーボール2面、ソフトバレーボール10面、バスケットボール2面、バドミントン10面、卓球30面、バウンドテニス10面

別館

面積：14.00m × 32.70m、457.8㎡
卓球台：10台

プール館

面積：1,920.70㎡
大プール：25.00m × 16.00m（7コース）、水深1.15m～1.30m、(公財)日本水泳連盟公認
小プール：15.00m × 10.00m、水深0.70m～0.80m

武道館

面積：2,092.23㎡
観客席：400席
柔剣道：4面

弓道場

近的場：251.90㎡
* 遠的場：211.41㎡

栃木県体育館は、多くの県民の思い出が詰まった、かけがえのない施設でした。その歴史と役割は、新たな施設へと引き継がれていくことでしょう。

もう一度検索