栃木県農業大学校

栃木県農業大学校：伝統と革新が融合する農業教育機関

栃木県農業大学校は、栃木県宇都宮市に位置する県立の農業大学校です。1905年（明治38年）に芳賀町下延生で「下延生農業補習学校」として創設され、2020年には115周年を迎えました。長い歴史と伝統を誇りながら、常に時代のニーズに対応した教育体制の改革を続ける、革新的な農業教育機関です。

いちご王国栃木を支える、日本初の「いちご学科」

栃木県は、長年にわたりイチゴの収穫量で全国1位を誇る「いちご王国」です。代表品種である「とちおとめ」をはじめ、数多くのブランドイチゴが誕生していますが、高齢化による生産者減少という課題も抱えています。この課題解決に向け、栃木県農業大学校は2021年4月、日本初の「いちご学科」を開設しました。この学科では、イチゴ栽培に関する高度な専門知識と技術を習得し、次世代のイチゴ農業を担う人材育成を目指しています。

実践的教育と充実した設備

栃木県農業大学校では、実践的な農業技術の習得を重視した教育が行われています。最新の設備を備えた農場や実験施設、そして畜産教育施設「ドリーム牛舎」など、充実した教育環境が整えられています。これらの設備を活用することで、学生たちは実践的なスキルを身につけ、将来の農業経営に役立てることができます。

多様な学科と専門性の高い教育

農業経営学部には「いちご学科」の他に、「農業生産学部」があり、作物専攻（露地野菜、施設野菜、花き、果樹）、畜産学科などが設置されています。また、研修科も設置されており、生涯学習や農業機械に関する知識・技術の習得も可能です。かつて設置されていた農学部（本科）では、総合農学科、園芸学科といった学科が、研究科では作物、園芸、畜産、食品科学コースといった専門性の高い教育が行われていました。

資格取得支援とキャリアパス

栃木県農業大学校では、卒業後に役立つ様々な資格取得を支援する体制が整えられています。農業機械士、大型特殊免許、けん引免許といった農業関連資格はもちろん、家畜人工授精師、危険物取扱者など、幅広い資格取得のサポートを行っています。さらに、簿記やワープロ、情報処理といった事務系の資格取得講座も提供しています。また、フォークリフト運転技能や溶接技能などの実務に役立つ資格取得についても校外受講の斡旋を行っています。

優遇される卒業後のキャリア

農学部本科を卒業し、国または栃木県職員として採用された場合は、2年制短期大学卒業者と同等に、農学部研究科卒業者は4年制大学卒業者と同等の扱いを受けられるという制度があります。これは、栃木県農業大学校で得られる教育の質の高さを示すものです。

アクセス

栃木県農業大学校は、JR宇都宮駅からバスでアクセス可能です。また、車でのアクセスも良好で、宇都宮上三川IC、真岡ICからも近く、交通の便が良い立地にあります。

まとめ

栃木県農業大学校は、長い歴史と伝統に裏打ちされた、質の高い農業教育を提供する機関です。実践的な教育、充実した設備、多様な資格取得支援、そして卒業後のキャリアパスまで、学生の育成を全面的にサポートしています。日本初の「いちご学科」など、常に時代の変化に対応しながら進化を続ける、魅力的な農業大学校です。

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