栗田穣崇

栗田穣崇（くりた しげたか）

日本の経営者であり、iモードの立ち上げメンバーとして、携帯電話の絵文字（iモード絵文字）の開発者として知られています。現在は株式会社ドワンゴの取締役COO兼ニコニコ代表、株式会社カスタムキャストの取締役を務めています。岐阜県大垣市出身。

来歴

1991年に岐阜県立大垣北高等学校を卒業後、1995年に専修大学経済学部を卒業し、NTTドコモに入社しました。ドコモではコンテンツ開拓担当課長を務め、2000年からはドコモ・ドットコムに出向し、チーフクリエイティブオフィサーを担当しました。2004年からは楽天株式会社に出向し、楽天オークションの企画・マーケティング部長を務めました。

その後、ぴあ株式会社のセールスプロモーション局次長、株式会社バンダイナムコゲームス（現：バンダイナムコエンターテインメント）のネットサービス推進部ゼネラルマネージャーなどを経て、株式会社ドワンゴに入社。執行役員、株式会社テクテック取締役、株式会社大百科ニュース社取締役を歴任し、2017年12月にniconicoの運営責任者に就任しました。2018年6月20日にはカドカワ株式会社（現：株式会社KADOKAWA）の取締役に就任。同年12月には株式会社カスタムキャストの取締役にも就任しました。2019年2月には株式会社ドワンゴの専務取締役COOに就任。

2023年2月22日には、自身の声を元にしたA.I.VOICEライブラリ「栗田まろん」を公開し、配布を開始しました。同年10月6日には、同じく自身の声を元にしたVOICEVOXライブラリ「栗田まろん」が実装（ver 0.14.8より）されました。

年譜

1991年 - 岐阜県立大垣北高等学校卒業
1995年 - 専修大学経済学部卒業
1995年 - NTTドコモ入社
2000年 - ドコモ・ドットコムに出向
2004年 - 楽天に出向
2009年 - NTTドコモ退社、ぴあ入社
2011年 - バンダイナムコゲームス（後のバンダイナムコエンターテインメント）入社
2015年 - ドワンゴ入社
2017年10月以前 - ドワンゴ取締役
2018年6月20日 - カドカワ（現在の株式会社KADOKAWA）取締役
2018年12月 - カスタムキャスト取締役
2019年2月 - カドカワ取締役退任
2019年2月 - ドワンゴ専務取締役COO

人物

榎啓一、松永真理、夏野剛らと共にiモードの立ち上げに携わり、絵文字の開発を担当しました。栗田氏によると、絵文字のデザインをまとめたのは建築家の青木淳氏です。彼が企画・開発したiモード絵文字はニューヨーク近代美術館のコレクションにも加えられています。

また、メディアワークスの携帯電話専門誌「iモードで遊ぼう！」やアスキー・[[メディアワークス]]のモバイル情報総合誌「mobileASCII」にコラムを寄稿していました。

栗田氏は鰻が大好物であり、仏像マニアとしても知られています。

ドワンゴ入社後に初めて立ち上げたサービスとして、自作ゲーム投稿コミュニティサービス「RPGアツマール」が挙げられますが、このサービスは2023年6月28日に終了しています。また、ニコニコアプリ専用ブラウザゲーム「エンゲージプリンセス」の総監督・開発責任者も務めていましたが、このサービスも2019年9月30日に終了しました。

西村博之氏（ひろゆき）は、栗田氏について「友達としては良い」と評価する一方で、事業家としての能力には疑問を呈しており、「今のニコニコを立て直せる能力があるとは思えない」と述べています。また、ニコニコの運営状況についても「栗田さんが頑張る気がないのではないか」と指摘しています。

ニコニコの運営責任者就任以降、複数のサービスを廃止した結果、担当するKADOKAWAのWebサービス事業の売上高を、2018年3月期の290億23百万円から2023年3月期の220億63百万円まで減少させています。また、ニコニコのMAU（月間アクティブユーザー数）も、2018年3月実績の1,754万人から、2023年1月から3月の平均値である1,470万人まで減少させています。

ニコニコの代表として、「ゆっくり茶番劇商標登録問題」の解決に取り組みました。

「ニコるくんを返して」というユーザーからの要望が多かったニコニコ動画の「ニコる」機能を復活させるという約束を実行しました。

過去にはニコニコチャンネルをユーザー全員に渡すという発言をしていますが、ニコニコ超会議2020で「5年以内なら確実、5年もかからない」と答えたものの、ニコニコ超会議2024では「情報開示できる時になったら予告する。進めてはいる」と回答を後退させています。

ニコニコの代表として、2007年6月の有料プラン導入以来初めてとなる「プレミアム会員」の値上げを実施し、NTTドコモとの提携プラン「OCNニコニコ動画プレミアム」を終了させました。

ニコニコサービスへのサイバー攻撃によってサービスが停止した期間には、「月刊ニコニコインフォ」をYouTubeに場所を移して生配信しました。

また、ニコニコサービスへのサイバー攻撃において、ハッカーとの交渉を担当していると報じられました。

過去には「ニコニコはプラットフォームとしての表現規制方針を現状から変更する予定はない」と発言していましたが、2024年10月からニコニコ規約およびニコニコ活動ガイドラインを一部改定し、国際情勢や海外の法令等に合わせた表現規制を行いました。この規制により、ニコニコ動画の5万件を超えるコンテンツが一斉に削除されました。

昨今の社会環境や国際情勢などを踏まえ、「ニコニコ春画」のサービスを終了させました。

出演

ネット番組

週刊ニコニコインフォ（2020年6月16日 - 2022年11月22日、ニコニコ生放送）
月刊ニコニコインフォ（2022年12月5日 - 、ニコニコ生放送）

テレビ番組

平成ネット史（仮） 後編 「貴重な映像と驚きの秘話でひもとく！モバイル＆SNSの歴史」（2019年1月12日、NHK Eテレ）
X年後の関係者たち〜あのムーブメントの舞台裏〜（2022年7月19日、BS-TBS）
キントレ（2023年8月19日、日本テレビ）
世界一受けたい授業（2024年1月27日、日本テレビ）

関連項目

榎啓一
松永真理
夏野剛
川上量生
百花繚乱 (タレント)
ニコニコ動画

外部リンク

株式会社ドワンゴ
くりたしげたか (@sigekun) - X（旧Twitter）
くりたしげたか (@sigekun.bsky.social) - Bluesky
ドコモがアップルになれなかった理由とは - 4Gamer.net
iモードができるまで

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