桂米二

上方落語家 桂米二：古典落語の真髄と人情味あふれる芸風

1957年京都府京都市生まれの桂米二は、上方落語界を代表する落語家の一人です。3代目桂米朝を師匠に持ち、古典落語を基調とした正統派の芸風で知られています。京都府立城南高等学校卒業後、長年の憧れであった落語家への道を歩み始めました。

幼少期から落語への憧れ

幼少期より演芸に親しみ、地元京都の落語会や漫才劇場に足を運んでいました。当初は漫才が中心でしたが、間に出演していた桂米朝の落語に魅了され、落語家への道を志すようになったのです。高校時代には落語研究会に所属し、『素人名人会』への出演経験も持ちます。

師弟関係と芸の研鑽

高校卒業後、桂米朝に入門を志願するも、既に複数の弟子がいたため断られます。しかし、諦めずに落語会に通い続け、師匠の信頼を得て入門を果たしました。師匠や兄弟子と議論を交わすことも多く、一門内では「リクツ」のあだ名で呼ばれるほどでした。一方で、後輩への指導にも熱心で、弟子である桂二葉や笑福亭銀瓶への丁寧な指導は、彼の面倒見の良さを示しています。ラジオ番組や落語会での活躍に加え、落語ユニット「とにいじゃっく」にも参加するなど、幅広く活動しています。

多彩な活動と人間性

桂米二は古典落語をベースに、自身の経験や視点を取り入れた芸を披露しています。師匠である桂米朝とのエピソードや、蕎麦アレルギーであること、エリック・クラプトンを愛する音楽好きであることなど、彼の多様な一面が、落語を通して垣間見えます。また、鼓や義太夫といった余芸も持ち、芸の幅の広さを示しています。

メディア出演と情報発信

NHKのドラマやラジオ番組への出演、新聞連載、自身のウェブサイトなどを通じて、積極的に情報発信を続けています。TwitterやInstagramなど、現代的なメディアも活用し、ファンとの交流を深めています。CDやDVDのリリースも行っており、彼の落語を多くの人に届けています。

弟子と経歴

桂米二は、桂二乗、桂二葉、桂二豆ら多くの弟子を育成しており、上方落語界の後進育成にも貢献しています。1976年に桂米朝に入門し、1977年には京都の桂米朝落語研究会で初高座を務めました。以来、長年にわたり第一線で活躍を続け、上方落語界に大きな足跡を残しています。

まとめ

桂米二は、古典落語の伝統を守りつつ、現代的な感性も取り入れた独自の芸風で、多くの人々を魅了する落語家です。師匠や兄弟子との確執や、後輩への温かい指導、そして蕎麦アレルギーや音楽好きといった意外な一面も、彼の魅力の一部と言えるでしょう。これからも、彼の活躍から目が離せません。

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