楽天証券

楽天証券について



楽天証券株式会社は、楽天グループの楽天証券ホールディングス傘下にある、インターネット専業の証券会社です。かつては三井住友銀行系の「DLJディレクトSFG証券」として運営されていましたが、楽天グループ入りを経て現在の形となりました。

2021年12月末時点で、総合口座数は714万口座を超え、預かり資産は15兆円を超えるなど、国内でも有数の規模を誇ります。特に国内株式の個人売買代金シェアは29%に達し、ネット証券業界ではSBI証券に次ぐ第2位の地位を確立しています。

沿革



楽天証券の歴史は、1999年3月24日に設立された「ディーエルジェイディレクト・エスエフジー証券株式会社」に遡ります。

  • - 2000年5月: オンライントレーディングソフト「マーケットスピードVer.1」の提供を開始。
  • - 2003年11月: 楽天が株式の96.67%を取得し、連結子会社化。
  • - 2004年7月: 「楽天証券株式会社」に商号変更。
  • - 2006年9月: 楽天証券ホールディングス株式会社を設立し、その完全子会社となる。
  • - 2009年10月: 楽天証券ホールディングス株式会社が楽天と合併し、楽天の直接の子会社となる。
  • - 2014年7月: ドットコモディティを吸収合併し、商品取引員業務を開始。
  • - 2015年7月: 本社を世田谷区玉川の楽天クリムゾンハウスに移転。
  • - 2015年8月: FXCMジャパン証券を経営統合。
  • - 2019年4月: 楽天グループの再編により、株式が楽天カード株式会社に継承。
  • - 2020年6月: 本社を東京都港区南青山に移転。
  • - 2022年5月: 株式上場準備を開始。
  • - 2022年7月: 暗号資産取引業の楽天ウォレットを子会社化。
  • - 2022年10月: 楽天証券ホールディングス株式会社が発足し、楽天証券は同社の傘下となる。
  • - 2022年11月: みずほ証券との資本業務提携により、楽天証券の一部株式がみずほ証券に譲渡され、同社の持分法適用会社となる。
  • - 2023年11月: みずほフィナンシャルグループが楽天証券の株式保有比率を49%に引き上げ。
  • - 2024年3月: フィデリティ証券の個人向け金融商品販売事業を譲受することに合意。


楽天FX



楽天証券では、FX取引サービス「楽天FX」を提供しており、28種類の通貨ペアを取り扱っています。

対円通貨ペア

  • - 米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、NZドル/円、南アフリカランド/円、カナダドル/円、スイスフラン/円、香港ドル/円、シンガポールドル/円、ノルウェークローネ/円、トルコリラ/円、人民元/円、メキシコペソ/円

その他通貨ペア

  • - ユーロ/米ドル、ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル、NZドル/米ドル、米ドル/スイスフラン、ポンド/スイスフラン、ユーロ/ポンド、ユーロ/スイスフラン、豪ドル/スイスフラン、NZドル/スイスフラン、豪ドル/NZドル、米ドル/カナダドル、ユーロ/豪ドル、ポンド/豪ドル

楽天FX口座を開設すると、高機能なテクニカル分析ツールである「楽天MT4（MetaTrader4）」を利用できます。

システム障害と行政処分



楽天証券は、過去にシステム障害が多発しており、顧客に不利益を与えた事例が複数あります。

  • - 2005年: 大規模なシステム停止を含む障害が複数回発生し、金融庁から業務改善命令を含む行政処分を受けました。これは、システム管理体制の不備が原因とされています。
  • - 2006年: 東京証券取引所からも、システム管理体制の不備を理由に戒告処分を受けました。
  • - 2007年: 金融庁から2度目の行政処分を受け、証券取引等監視委員会からも勧告を受けています。これは、業務改善命令後の再発防止策が不十分であったことが原因です。
  • - 2009年: 金融庁から3度目の行政処分を受けています。

また、2006年には、ウィキペディア日本語版に掲載されたシステム障害に関する記述を、楽天証券の従業員が社内から削除していたことが発覚し、問題となりました。

これらの問題を受けて、楽天証券は2011年にOracleの垂直統合型システムを導入し、2014年には処理能力を高めたシステムに移行するなど、システムの強化に努めています。しかし、2015年にも追証に関するトラブルが発生するなど、完全にシステム障害が解消されたわけではありません。

まとめ



楽天証券は、オンライン証券業界で大きな存在感を示していますが、過去のシステム障害や行政処分を教訓に、より信頼性の高いサービスを提供することが求められています。


脚注



[注釈]

[出典]

関連項目



  • - 楽天

外部リンク



もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。