榛原駅

榛原駅：宇陀市の玄関口

榛原駅は、奈良県宇陀市榛原萩原にある近畿日本鉄道大阪線の駅です。駅番号はD45で、宇陀市を代表する駅として、地域住民の生活に深く根付いています。本記事では、榛原駅の概要から歴史、駅構造、利用状況、周辺環境まで、多角的に解説します。

1. 歴史

榛原駅は、1930年（昭和5年）2月21日、参宮急行電鉄の長谷寺～榛原間開通と同時に開業しました。同年10月10日には伊賀神戸駅まで延伸され、交通の要衝として発展していきます。その後、幾度の会社合併を経て、1944年（昭和19年）6月1日、近畿日本鉄道の駅となりました。

戦時中には空襲被害を受けながらも、着実に発展を遂げ、1967年（昭和42年）12月20日には急行（現在の快速急行）の停車駅となり、利便性が向上しました。1975年（昭和50年）11月23日には橋上駅舎化され、現代的な駅へと生まれ変わりました。さらに2003年（平成15年）3月6日には特急停車駅となり、アクセス性が大幅に向上しました。PiTaPaの利用開始（2007年4月1日）など、時代の流れに合わせて駅機能も充実させてきました。

2. 駅構造

榛原駅は、島式ホーム2面4線と単式ホーム1面1線の、合計3面5線の地上駅です。橋上駅舎を有し、改札口は1箇所、南北両側に駅出入口があります。ホーム有効長は、5番線のみ6両分、1～4番線は10両分です。北側から5番線、1番線、2番線、3番線、4番線の順にホームが配置されており、内側の2番線と3番線が主本線、外側の1番線と4番線が待避線となっています。5番線は名張方面の折り返し線です。

かつては、現在の配置とは異なり、橋上駅舎化以前は4番線の南側に5番線が位置していました。橋上駅舎化に伴い、現在のホーム配置に変更されたのです。また、1番線にはかつて名張方面への引き込み線が設置されており、急行と準急の列車交換に使用されていました。

3. ダイヤと停車列車

榛原駅には、快速急行以下の全一般列車と、一部の特急列車が停車します。停車する特急は、阪伊乙特急の一部と、平日早朝に1本運行される京伊特急です。阪伊乙特急は、大和高田駅と伊賀神戸駅にも停車する設定となっています。また、一部の快速急行や急行は、榛原駅で特急列車を待避します。日中は急行が毎時3本停車し、利用客の利便性を高めています。大阪方面と名張方面への普通列車も運行されていますが、本数は限られています。

4. 設備と営業面

駅舎内には窓口と自動券売機が設置されており、特急券の購入が可能です。窓口では定期券も購入できます。PiTaPa、ICOCA対応の自動改札機や自動精算機も整備され、利用客は快適に駅を利用できます。駅長が配置され、大和朝倉駅～三本松駅間の駅管理も担当しています。

5. 利用状況

榛原駅の1日平均乗降人員は、近年減少傾向にあります。2005年の12,997人から2023年には6,802人まで減少しており、利用状況の変遷は、周辺地域の社会情勢の変化を反映していると言えるでしょう。

6. 駅周辺

榛原駅周辺は、住宅地が広がり、大阪のベッドタウンとして発展しています。宇陀市役所、宇陀市立病院、学校、郵便局、銀行などの公共施設や商業施設が駅周辺に集積しており、生活利便性が高い地域となっています。バス路線も充実しており、周辺地域へのアクセスも容易です。主要なバス路線は南口に集中しており、北口は主に針インター方面へのバスが発着しています。奈良交通の路線バスに加え、宇陀市営バスや地域コミュニティバスも運行されています。

7. 隣の駅

8. まとめ

榛原駅は、宇陀市の玄関口として、地域社会に欠かせない存在です。歴史と発展を積み重ね、現代のニーズに応じた設備やサービスを備えています。今後も地域住民の生活を支え、発展を続けることが期待されます。

もう一度検索