橋本崇載

橋本崇載：個性と波乱に満ちた棋士人生

橋本崇載七段は、1983年3月3日、石川県小松市生まれの元プロ将棋棋士です。239番目の棋士番号を持ち、剱持松二九段門下として活躍しました。愛称は「ハッシー」。2021年4月2日付で現役を引退、2022年11月1日付で日本将棋連盟を退会しました。

奨励会時代からプロ棋士へ

1994年9月、奨励会6級として入会。関西奨励会に所属し、順調に昇段を重ねます。2000年後期には、15勝3敗の好成績で四段昇段を果たしプロ棋士となりました。同期には渡辺明棋王など、後のトップ棋士も名を連ねていました。

プロ棋士としての活躍と個性

プロ入り後は、順位戦や竜王戦で活躍。特に竜王戦では6組から1組への5期連続昇級という快挙を成し遂げ、佐藤康光、鈴木大介両名に次ぐ3人目となりました。さらに、この昇級はすべて昇級者決定戦を勝ち抜いたという、珍しい記録でした。

しかし、その一方で、B級2組に在籍していた時期には、将棋雑誌で自らへの昇級を予想記事に記したものの、結果的に不振に終わるというエピソードも残しています。王位戦では挑戦者決定リーグに進出する活躍を見せましたが、惜しくもタイトル挑戦には届きませんでした。

橋本七段は、居飛車を主戦場としながらも、振り飛車も指す柔軟な棋風を持ち、横歩取りを得意戦法としていました。また、独自の棋風を貫き、流行の戦形を研究しないという、独特のスタイルも持ち合わせていました。

メディアへの露出と話題性

橋本七段は、NHK杯テレビ[[将棋トーナメント]]での活躍も記憶に残ります。奇抜なファッションで登場したことで話題を呼び、高視聴率を記録した対局もありました。その個性的なキャラクターは、テレビ番組や雑誌など、多くのメディアに取り上げられました。

NHK杯では、対局前のインタビューでも、ユーモラスな発言で注目を集めました。特に羽生善治名人との対局前インタビューでは、佐藤紳哉七段のインタビューをパロディにした発言が話題となり、ネット上で大きな反響を呼びました。

しかし、その発言が一部から批判されることもありました。また、2014年のNHK杯準決勝では、トップ棋士としては異例となる二歩の反則負けをしてしまうという出来事も経験しています。

将棋普及活動

将棋の普及にも熱心で、子供教室講師を務めたり、立会解説を行ったりしていました。東京都池袋に将棋を楽しみながらお酒も楽しめるバー「SHOGI-BAR」を開店するなど、将棋界の発展にも貢献しました。また、将棋漫画の監修なども行っていました。

引退とその後

2020年10月より一身上の都合により公式戦を休場し、2021年4月2日付で引退届を提出、引退しました。引退後はYouTuberとして活動を始めましたが、家庭問題や親権問題に関する動画などを中心に発信していました。2022年11月1日に日本将棋連盟を退会し、再び活動を停止しました。

2023年1月には名誉毀損の疑いで逮捕され、その後、殺人未遂などの疑いで逮捕されています。

まとめ

橋本崇載七段は、類まれな個性と実力、そして波乱万丈の人生を送った棋士でした。その棋風やメディア対応、そして引退後の活動など、将棋界に多くのインパクトを与えたことは間違いありません。彼の将棋人生は、これからも多くの人々の記憶に刻まれ続けるでしょう。

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