水上由伸

水上 由伸 - プロ野球選手の経歴と特徴

水上由伸（みずかみ よしのぶ、1998年7月13日生まれ）は、長野県上伊那郡宮田村出身のプロ野球選手で、現在は埼玉西武ライオンズに所属する投手です。彼は右投げ右打ちのスタイルを持ち、チームにおいて重要な役割を果たしています。

経歴のスタート

水上選手は小学校3年生から野球を始め、中学校では軟式野球部に参加しました。その後、山梨県の帝京第三高等学校に進学し、投手兼三塁手として活躍しました。彼は高校時代に最速144km/hの速球を記録し、高校通算で15本塁打を記録するなど、その野球才能を示しましたが、甲子園出場は果たせませんでした。高校3年生の時にプロ志望届を提出しましたが、指名を受けることはありませんでした。

大学での成長

その後、四国学院大学社会学部に進学し、硬式野球部で外野手としてプレーしましたが、3年時に投手に転向しました。大学ではキャプテンに選ばれ、最も勝利数を挙げた選手としての評価を受けました。大学卒業後の2020年、ドラフトで埼玉西武ライオンズから育成5位指名を受け、ベースボールキャリアが始まります。仮契約時の背番号は128でした。

西武ライオンズへの入団

2021年には、支配下選手となり背番号が69に変更されました。同年6月にはプロ初登板を果たし、無失点での結果を残しました。さらに8月にはデビューからの連続無失点試合数が17試合に達し、パ・リーグ新記録を樹立するなど、驚異的なスタートを切りました。しかしその後は失点も増え、シーズンを29試合、0勝1敗・防御率2.33で終えました。

成功と苦難の続くシーズン

2022年にはオールスターゲームに選出され、その年のリーグトップのホールド数を記録。最優秀中継ぎ投手としてのタイトルも獲得し、これにより新人王にも選ばれました。オフには年俸を大幅に増額し、期待の若手選手としての立場を固めました。

2023年には開幕一軍入りを果たしましたが、調子を維持することが難しく、登録を抹消される局面も多くありました。少しの間、二軍に帯同しながらも途中で復帰し、最終的には23試合に登板し、成績は0勝2敗・5ホールド・1セーブでした。

投球スタイルとメンタリティ

水上選手の投球スタイルは、シュートや鋭いスライダーを駆使し、内角を強気に攻めることが特徴です。最速152km/hのストレートやカーブ、フォークも持ち球としており、ピンチでも動じない強いメンタルを誇ります。彼はメンタルトレーニングを高校時代から重視し、プレッシャーのかかる場面でもポジティブな思考を維持する能力を培っています。

影響力と人間性

水上は宮田村の初のNPB契約選手であり、村の知名度向上にも貢献しています。オールスター選出時には特大のポスターが村役場に掲示されるなど、地域の誇りとなっています。彼は「他喜力」という座右の銘を持ち、他人を喜ばせることに重きを置いています。加えて、ヒップホップアーティストAK-69のファンであることから、背番号69を得た際にも特別な思いを持っています。

水上選手はスカウトの渡辺智男氏への感謝の気持ちも強く、将来的にはスカウト業界に貢献したいという夢も抱いています。今後もプロ野球界での活躍が期待される選手の一人です。

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