水島臨海鉄道

水島臨海鉄道株式会社

水島臨海鉄道株式会社（みずしまりんかいてつどう）は、岡山県倉敷市に本拠を置く鉄道事業者で、通称や愛称には「水臨」や「ピーポー列車」など多様な呼称があります。1970年に設立され、現在では日本貨物鉄道（JR貨物）や倉敷市からの出資を受けながら、主に貨物輸送と旅客輸送を行っています。特に、民間の鉄道としてはJRを除いた中で唯一貨物鉄道事業を運営しており、旅客収入と貨物収入はほぼ半々で、2015年度のデータによると、旅客収入は約2.9億円、貨物収入は約3.7億円となっています。

沿革

水島臨海鉄道は1970年2月2日に設立され、その後も様々な発展を遂げてきました。最初の営業開始日は1970年4月1日で、倉敷市交通局から市営鉄道の全線を譲受けました。1972年には水島駅と三菱自工前駅間での旅客営業を開始し、1983年には路線名の変更を行いました。1987年の国鉄分割民営化に伴い、国鉄保有の株式がJR貨物に譲渡されました。近年では2016年に西埠頭線が廃止され、2019年には駅ナンバリングが導入されました。

現有路線

水島臨海鉄道の主な路線は以下の通りです。

• - 水島本線：倉敷市駅 - 三菱自工前駅 - 倉敷貨物ターミナル駅（総距離11.2km）
• - 港東線：水島駅 - 東水島駅（総距離3.6km、貨物線として運用）

車両

水島臨海鉄道には様々な種類の車両が在籍しています。2021年7月時点で、気動車は11両、ディーゼル機関車は4両の15両が運用されています。

気動車

• - MRT300形：水島臨海鉄道のオリジナル車両で、一部は「ひまわり号」としてラッピングされています。
• - キハ30形およびキハ37形：老朽化したキハ20形の後継として導入され、2014年から運行が始まりました。

ディーゼル機関車

• - DE70形：国鉄DE11形と同型であり、特に岡山貨物ターミナルへの運用が特徴的です。
• - DD200形：2021年に運用を開始した新しい機関車で、JR線にも乗り入れることができます。

運賃

水島臨海鉄道の運賃は、2023年10月に改定され、大人の旅客運賃が適用されています。定期運賃は、3か月と6か月のプランが用意されており、特に6か月定期は約5.4倍の設定となっており、利便性を高めています。

コンテナ輸送

近年、貨物輸送の需要を受けて、水島臨海鉄道はコンテナ輸送にも力を入れています。特に、5t積み用や10ft級の小型コンテナから、大型コンテナへの変更が行われ、地域の企業と連携した新たな輸送体制に移行しています。

まとめ

水島臨海鉄道は、長い歴史を持ちながらも時代に合わせて進化し続ける鉄道事業者です。地域住民や企業にとって不可欠なインフラとして、その役割を果たしています。今後の展開にも期待が寄せられています。

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