江崎勝久

江崎勝久について

江崎勝久（えざき かつひさ、1941年8月27日生まれ）は、江崎グリコの会長を務める日本の実業家です。彼は、グリコ創業者である江崎利一の孫であり、実業界での活動はもちろん、その家族背景にも注目が集まっています。弟の江崎正道は、江崎グリコグループのグリコ栄養食品の会長をしています。

経歴

江崎は兵庫県神戸市で誕生しました。父親は江崎誠一、母親は芳江で、彼は長男として育ちました。彼は灘高等学校を卒業後、神戸大学経営学部へ進学し、1964年に卒業しました。卒業後、江崎は松下電器産業（現在のパナソニックホールディングス）に入社しました。1966年に江崎グリコに転職し、様々な役職を経て、1982年には代表取締役社長に就任しました。

彼はまた、大阪日米協会の会長を務め、2013年には旭日中綬章を受章したこともあります。母校である灘中学校・高等学校の同窓会会長も務め、2022年には江崎グリコの会長に再任されました。

学生時代

江崎の学生時代はさほど勉強に熱心ではなかったものの、神戸大学で占部ゼミに在籍し、実社会でのケーススタディの重要性を認識していたようです。「企業での経験を学ぶことが、学生時代に求められるものだと思う」と彼は振り返っています。特に、役所に就職する人が少なかった神戸大学に対して、彼はその特色を評価しています。

グリコ・森永事件

1984年、江崎は自身が誘拐されるという衝撃的な事件に遭遇しました。この事件では、彼が自宅から誘拐され、身代金として10億円と金塊100kgが要求されました。この金額は、当時の日本国内の誘拐事件における最高額とされています。事件から3日後、江崎は監禁場所から自力で逃れ、大阪貨物ターミナル駅で保護されましたが、その後も犯人からの脅迫に苦しむ日々が続きました。

誘拐事件は未解決のまま時効を迎え、その後も様々な脅迫が続きました。2014年には、グリコ森永事件の30周年を祝うかのように、脅迫状が届く事態が発生しました。この事件は、江崎にとって辛い記憶として定着しています。

家族・親族

江崎家は、佐賀県、兵庫県、そして大阪府に広がる実業家一家です。祖父の江崎利一は、1882年生まれで1980年に他界しました。父の誠一は1911年に生まれ、1950年に急死しました。母の芳江は2004年に亡くなりました。

江崎には、弟の正道がいて、彼も実業家として活動しています。正道の妻、美恵子は料理研究家として知られています。長男の悦朗は2022年3月に江崎グリコの4代目社長に就任しました。

また、江崎はテレビ番組にも出演しており、特に「日経スペシャル カンブリア宮殿」では、グリコの商品が国民的な人気を誇る理由について語りました。彼のリーダーシップの下、グリコはさらなる発展を遂げていくことでしょう。

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