海外たすけあい

海外たすけあい（かいがいたすけあい）

海外たすけあいは、1983年に日本放送協会（NHK）と日本赤十字社の共催で始まった募金キャンペーンです。この活動は、毎年12月1日から12月25日まで行われ、世界各国での紛争や自然災害、病気の影響を受けた人々を救援するために必要な資金を集めることを目的としています。

概要

海外たすけあいは、世界中で発生する様々な人道的危機に対し、救援・保健衛生活動、及び災害対策に直接結びつく募金を行います。年末に行われる「歳末たすけあい」と併せて、「NHK歳末・海外たすけあい」として広く知られており、両キャンペーンは特に混同されやすいですが、歳末たすけあいは赤い羽根共同募金の一環として機能しており、日本赤十字社の直接的な事業ではありません。

当初、海外たすけあいは国際赤十字120周年とNHKのテレビ放送開始30周年を記念して、1983年2月に独自のプロジェクトとして開始されましたが、その後、効率的な運営を目指し歳末たすけあいと統合されました。これにより、キャンペーンの目的が明確化され、多くの人々からの支援を呼びかけることができるようになりました。

日本国内外の募金活動の中でも、YMCAの年末街頭募金や国際連合児童基金のハンド・イン・ハンド等と共に年末に行われる活動として知られています。集まった募金は、主に「紛争で苦しむ人への支援」「災害で苦しむ人への支援」「病気から身を守るための支援」という3つのメインカテゴリーに分かれ、支援が必要な人々に役立てられます。

支援活動の内容

紛争支援

• - アフリカや中東の国々で苦しむ人々に対する支援活動が行われます。特に、コンゴやソマリアなどの地域では紛争の犠牲者への直接的な援助が行われています。
• - シリアでの人道支援も重要な活動の一環であり、情勢不安を抱える地域においても様々な支援が模索されています。また、カザフスタンでは紛争によって離散した家族の再会をサポートする事業も展開されています。

災害支援

• - 自然災害による被害者に対しても多くの支援が行われています。インドネシアの防災事業やパキスタン洪水での支援、フィリピン台風の被害者救援など、具体的な地域に焦点を当てた活動が展開されています。特にスーダンやソマリアの食料危機に対する支援も重要な取り組みです。

健康と教育

• - 病気から身を守るための支援として、地域の保健衛生向上に向けた取り組みが行われています。例えば、カンボジアやミャンマーでは救急法の普及支援が行われており、さらにウガンダやシエラレオネでは母子保健のためのプロジェクトが実施されています。
• - また、日本赤十字社は2013年度以降、明治学院大学と連携し、若者のボランティア参加を促進する活動も行っています。これにより、子どもや若年層へ赤十字の取り組みを理解してもらうためのキャンペーンが進行中です。

募金方法

海外たすけあいへの募金は様々な方法で行うことができます。ファミリーマートの「Famiポート」や日本赤十字社の寄付申込サイト、街頭募金、NHK・日本赤十字社の窓口での募金などが用意されています。

まとめ

このように、海外たすけあいは国内外の様々な困難に直面している人々の支援を目的とした重要な活動です。毎年多くの支援者の協力を得て、理念に共感する多くの市民が参加するこの募金キャンペーンは、持続可能な社会を目指す重要な一歩となっています。

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