海老彰子

海老 彰子 (えび あきこ)

海老彰子は、1953年7月7日に大阪府で生まれたクラシック音楽のピアニストです。東京藝術大学を卒業後、フランス政府の給費を受けてフランスに渡った彼女は、パリ国立音楽院で首席で卒業し、その後大学院課程にあたる研究科も修了しました。現在はフランスのパリを拠点に、国際的な演奏活動を行っています。

主な受賞歴

彼女の輝かしいキャリアのなかで、多くの国際的な音楽コンクールでの受賞歴があります。1975年には第41回日本音楽コンクールのピアノ部門で見事優勝し、同年のロン＝ティボー国際コンクールでは第2位に入賞し、さらにアルトゥール・ルービンシュタイン賞を含む4つの特別賞も受け取りました。さらに1980年には第10回ショパン国際ピアノコンクールで第5位となるなど、国際的な評価を得ています。2002年にはエクソンモービル音楽賞、および学術文芸シュバリエ勲章を授与され、パリ市から名誉市民メダルも受けています。加えて、日本ショパン協会賞や日本ゴールドディスク大賞といった名誉も持っています。

レパートリー

彼女のレパートリーは極めて幅広く、バロック音楽から現代の作品に至るまで様々です。特にラヴェルやドビュッシーなどのフランス音楽を好んで演奏し、邦人作曲家では武満徹や大江光なども取り上げています。このように、彼女は豊かな音楽表現力を持ち合わせており、演奏のたびに深い感動を与えます。

主なディスコグラフィー

多彩なディスコグラフィーも彼女の特徴です。1989年には『ショパン・前奏曲集と即興曲集』をリリースし、1990年には『ショパン・エチュード集』を発表しました。また、1999年には『ショパン・ノクターン集』の第1巻と第2巻を続けてリリースしています。さらに、彼女のソロと共演によるアルバムも数多く存在し、1991年の『海老彰子/ロマンティック・ピアノ・コレクション』や、フランスの作曲家の作品を収めた『フランクとピエルネ・ピアノ五重奏曲集』などがあります。加えて、最新のリリースには、エラール社製のピアノを使用した『ショパン・ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11』(2015年)や『ラヴェル・ピアノ作品集』(2015年)などが含まれます。

海老彰子は、彼女特有の繊細かつ力強い演奏スタイルで、国際的な舞台で活躍し続けており、後進の指導にも熱心です。彼女の多彩な作品や活動は、クラシック音楽ファンのみならず多くの人々に愛されています。

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