深島

深島について

深島（ふかしま）は、大分県佐伯市の蒲江大字蒲江浦に位置する、面積1.10平方キロ[[メートル]]の小さな島です。南九州の最南端に位置し、蒲江港から約9キロ[[メートル]]南にあります。この島は全体が日豊海岸国定公園に指定されており、自然環境の保全に貢献しています。また、島は2つの部分が砂州で繋がっており、全体でひょうたんの形をしているのが特徴です。島の中央部分には小さな集落が存在し、2019年6月時点での人口はわずか19人です。

自然環境

深島は特に豊かな自然環境を有しており、国の天然記念物であるカラスバトや、ムラサキオカヤドカリの唯一の生息地でもあります。さらに、この島特有のコベソマイマイの一種、フカシマコベソマイマイも見られ、特に島と宮崎県の島浦島でのみ生息が確認されています。これらの生物は環境省のレッドリストで準絶滅危惧（NT）に指定されています。北方にある屋形[[島]]との間には美しいサンゴ礁が広がっており、島の沿岸部の2つの場所は海中公園として保護されています。

特筆すべきは、島に住む猫の存在です。島の人口を上回る約100匹の猫が生活しており、「猫の島」として観光客に人気を集めています。地元住民は猫たちに名前をつけて大切に世話をしており、その様子を紹介する『深島ねこ図鑑』も作られています。興味深いことに、島では犬を飼ってはいけないという言い伝えがあり、そのため猫が増加したと考えられます。

産業

観光業が深島の主要な産業であり、特にダイビングやシュノーケリングが盛んです。また、磯釣りスポットとしても知られ、様々な魚が釣れることから訪れる人々にとっては憩いの場になっています。島内には、宿泊施設としてでぃーぷまりんが運営する「innえびすねこ」や、唯一の飲食店である「cafeむぎ」があります。

地域の名産品として、深島みそがあります。伝統的な製法で作られる麦味噌で、1990年代から地域の婦人部によって生産が開始され、現在はでぃーぷまりんによって生産されています。

教育および交通

深島には過去には佐伯市立深島中学校と蒲江翔南小学校深島分校が存在しましたが、共に休校しています。最近になって子供が誕生し、2023年度からは定期船で近くの学校への通学が始まりました。

交通面では、蒲江港から屋形[[島]]を経由して深島への定期便が運航されています。所要時間は約32分で、1日3往復のサービスが利用可能です。2022年からは佐伯市が運航管理を担っており、1980年から続く歴史ある航路です。

深島はその自然環境や猫たち、独自の文化が魅力的で、観光客にとって訪れる価値のある場所となっています。

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