深日港駅

深日港駅：岬町の玄関口

概要

南海電気鉄道多奈川線に位置する深日港駅は、大阪府泉南郡岬町に存在する、歴史と変化に富む鉄道駅です。駅番号はNK41-2。単式1面1線のプラットホームを有し、多奈川線内では唯一、開業当初から列車交換ができない構造となっています。

歴史と変遷

深日港駅は1948年（昭和23年）11月3日、多奈川線の深日町駅と多奈川駅間に新設されました。長年にわたり地域住民の重要な交通手段として利用されてきましたが、2023年（令和5年）10月10日には無人駅となりました。この無人化は、利用状況の変化や運行コストの削減などを背景に行われたと考えられます。かつては比較的長編成の列車が乗り入れていましたが、南海本線への直通急行の廃止により、現在ではホームの一部が柵で閉鎖されています。駅舎内には、かつての繁忙期に使用されていた臨時改札口の跡も残っており、駅の変遷を物語っています。

駅構造と設備

駅は地平駅で、ホームは線路の北側に位置しています。ホームの長さは6両分ありますが、前述の通り、現在は使用されていない部分が柵で区切られています。トイレは改札口内に設置されています。駅舎自体は比較的コンパクトですが、かつての賑わいを思わせる痕跡がいくつか残されています。


利用状況

2022年度の1日平均乗降人員は約656人と報告されており、南海の全駅の中では中程度の利用状況です。近年は減少傾向にあると推察されますが、詳しいデータは必要です。


駅周辺環境

深日港駅周辺には、生活に密着した施設が多くあります。駅のすぐ南側には岬町役場が位置し、役場前からは町内巡回バスが運行されています。徒歩圏内にはオークワなどのスーパーマーケットや岬緑ヶ丘郵便局も存在し、生活利便性は確保されています。

かつては深日港から淡路島や徳島方面へのフェリーが発着し、港は活気に満ち溢れていました。しかし、大鳴門橋の開通や関西国際空港の開港などをきっかけに、これらの航路は廃止または発着港が変更されました。現在では、深日港から定期旅客航路は運航されていませんが、洲本港への「深日洲本ライナー」が期間限定で試験運航されるなど、新たな展開も模索されています。駅の北側には、深日港の跡地があり、かつての土産物店や飲食店、旅館などの廃墟が、往時の賑わいを静かに伝えています。


今後の展望

深日港駅は、無人化という大きな変化を経ながらも、地域住民の生活に根付いた存在であり続けています。今後、利用状況の変化や地域開発などに伴い、駅の役割や機能も変化していく可能性があります。


隣の駅

南海電気鉄道多奈川線
深日町駅
多奈川駅

参考文献

ハンドブック南海


関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]

外部リンク

深日港駅 - 南海電気鉄道

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