測量士補

測量士補とは

測量士補は、測量法に基づき、国土交通省国土地理院が所管する国家資格です。測量業者が行う測量業務において、測量士の作成した計画に従い、測量作業の実務を担う技術者に必要な資格です。測量士の補佐的な役割を担うため、「補」という文字が名称に付いています。

測量法では、測量士補は測量士の計画に基づいて測量を行うことが定められています。ただし、公共事業に関わる測量で登記が必要となる場合は、土地家屋調査士が担当する必要があり、測量業者は行うことができません。しかし、測量法第5条に定められる公共測量に該当する場合は、土地家屋調査士であっても、測量士または測量士補の資格がないと測量業務を行うことはできません。

業界内では、測量士補は「士補（しほ）」と略されることもあります。

資格取得について

測量士補の資格を取得するには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

大学で測量に関する科目を修めて卒業した者
高等専門学校の土木科などを卒業した者
測量に関する養成施設で1年間の知識・技能教育を受けた者
測量士補試験に合格した者

これらの資格を満たした上で、測量士補として活動するためには、測量士補名簿への登録申請が必要です。

測量士補または測量士の資格を持つ者は、土地家屋調査士試験の午前の筆記試験（土地・家屋の調査および測量に関する平面測量と作図）が免除されます。また、補償業務管理士の試験では専門科目の筆記試験が免除されます。

試験について

測量士補試験は、年齢、性別、学歴、実務経験に関わらず誰でも受験できます。

試験概要

実施日: 毎年5月中旬頃
試験会場: 北海道、宮城県、秋田県、東京都、新潟県、富山県、愛知県、大阪府、島根県、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県
試験科目:
測量に関する法規
多角測量
汎地球測位システム測量
水準測量
地形測量
写真測量
地図編集
応用測量
計算機は使用不可
マークシート方式
合格基準: 700点満点中450点以上（28問中18問以上正解）
科目ごとの足切りはなし

受験対策

試験対策としては、過去問を繰り返し解くことが有効です。また、測量に関する専門書や参考書を活用し、基礎知識をしっかりと身につけることが重要です。

沿革

1949年（昭和24年）9月1日：測量法により測量士補の資格が新設。
1950年（昭和25年）5月6日：第1回試験を実施。
1950年（昭和25年）7月31日：土地家屋調査士法が公布され、測量士または測量士補が土地家屋調査士となる資格を持つこととなった。
1960年（昭和35年）4月1日：不動産登記法の一部改正により、測量士・測量士補または建築士の資格を持つ者は、土地家屋調査士試験の一部の試験が免除されるようになった。
1969年（昭和44年）11月23日：沖縄における免許試験および免許資格の特例に関する暫定措置法の施行に伴い、琉球政府において試験が開始。

関連情報

外部リンク:
測量士資格制度 : 国土地理院
* 資格のページ : 日本測量協会

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