滋賀県立安土城考古博物館

滋賀県立安土城考古博物館

滋賀県近江八幡市安土町下豊浦に位置する滋賀県立安土城考古博物館は、城郭と考古学を主要なテーマとする登録博物館です。1992年に開館し、歴史公園「近江風土記の丘」の中心施設として、地域の歴史と文化を伝える重要な役割を担っています。

概要

博物館は、特別史跡である安土城跡をはじめ、観音寺城跡、瓢箪山古墳、大中の湖南遺跡といった4つの国の史跡と、数々の文化財建造物の調査研究、保存、普及活動を行う拠点として設立されました。前身は1970年に開設された滋賀県立近江風土記の丘資料館であり、その歴史を受け継ぎながら、より専門的な展示と研究活動を展開しています。

博物館では、常設展示に加えて、特別展や企画展、博物館講座など、多彩な催しが開催され、来館者に飽きさせない工夫が凝らされています。

展示内容

館内は、常設展示室と屋外展示に分かれています。

第1常設展示室

弥生時代：大中の湖南遺跡から出土した遺物や、竪穴建物の実物大復元模型を展示しています。
古墳時代前期：瓢箪山古墳、雪野山古墳から出土した遺物や、横穴式石室の実物大復元模型を展示しています。
古墳時代中期：新開古墳（安養寺古墳群）から出土した遺物を展示しています。
古墳時代後期：鴨稲荷山古墳、山津照神社古墳から出土した遺物を展示しています。

第2常設展示室

戦国時代の城郭：観音寺城、小谷城、六角氏、浅井氏に関する資料を展示しています。
安土桃山時代の城郭：安土城跡、織田信長に関する資料を展示する「信長研究室」を設けています。
江戸時代の城郭：彦根城に関する資料を展示しています。

屋外展示

旧宮地家住宅：長浜市の国友から移築した江戸時代中期（1754年）築の民家で、国の重要文化財に指定されています。
旧柳原学校校舎：1876年（明治9年）に建てられた擬洋風建築の校舎です。
旧安土巡査駐在所：1885年（明治18年）に建てられた交番です。

文化財

博物館が所蔵、または保管している文化財は、以下の通りです。

重要文化財（国指定）

旧宮地家住宅
滋賀県西河原遺跡群出土木簡 64点
近江新開古墳出土品 一括
袈裟襷文銅鐸2口・突線袈裟襷文銅鐸7口・流水文銅鐸1口
鉄鐔 永楽銭据紋銀象眼 織田能登守信門寄附（伝織田信長所用）

滋賀県指定文化財

旧柳原学校校舎
旧安土巡査駐在所
弥天永釈墨蹟 3幅
見性悟心禅師号足利義持筆
見性悟心禅師諡号勅書
鴨田遺跡出土巡礼札 54点
東光寺遺跡出土呪符木簡 2点
長命寺文書 6320点
山津照神社古墳出土品 一括
史跡大中の湖南遺跡出土木製品 366点
烏丸崎遺跡出土木偶 1点
湯ノ部遺跡出土木偶 4点
供養塚古墳出土形象埴輪 142点
桜生七号墳出土品 35点

その他

安土城跡出土資料
観音寺城跡出土資料
織田信長関連古文書類
織田信長関連絵画資料
日本画家 岩波昭彦筆「お市の方と信長公像」
城郭関連資料
明智光秀書状
近江膳所城絵図
絹本着色織田信忠像
浅井長政夫人像

利用情報

開館時間：9:00 - 17:00（入館は16:30まで）
休館日：月曜日（祝日の場合は翌日）、12月28日～1月4日
入館料：大人500円、高校・大学生320円、小中学生無料（2021年4月現在）
アクセス：JR安土駅より徒歩25分、レンタサイクルで約15分。近江八幡駅、安土駅から、あかこんバスで文芸の郷停留所下車。
所在地：〒521-1311 滋賀県近江八幡市安土町下豊浦6678

近隣施設

安土城郭調査研究所
安土城天主信長の館
観音正寺
観音寺城跡
桑実寺
教林坊

外部リンク

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滋賀県立安土城考古博物館は、安土城跡を中心とした地域の歴史と文化を深く掘り下げ、多彩な展示やイベントを通じてその魅力を伝えています。歴史好きはもちろん、家族連れでも楽しめるスポットです。

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