熊本電気鉄道菊池線

菊池線の詳細

熊本県熊本市の上熊本駅から愛知県合志市の御代志駅に至る菊池線（きくちせん）は、熊本電気鉄道が運営する鉄道路線の一つである。全長は10.6キロメートルで、現在は上熊本駅と御代志駅の間のみが営業されている。最初は菊池市の菊池駅まで路線が延伸されていたが、バスや自家用車の普及に伴い、1986年に御代志-菊池間が廃止されてしまった。廃止された部分についても含めて、この鉄道の歴史や運行の特徴について詳しく見ていこう。

路線の概要

現存区間

• - 起点: 上熊本駅
• - 終点: 御代志駅
• - 営業距離: 10.6 km
• - 駅数: 16駅（起終点含む）
• - 軌間: 1067 mm
• - 運行形態: 普通列車のみ運行
• - 複線: なし（全線単線）
• - 電化区間: 直流600 Vによる全線電化
• - 閉塞方式: 特殊自動閉塞式（電子符号照査式）
• - 最高速度: 50 km/h

廃止区間（御代志 - 菊池）

廃止直前での営業距離は13.5 km、駅数は9駅、電化区間は直流600Vで運用されていた。運転形態は、主にタブレット閉塞式によるものであった。

運行形態

菊池線の列車は、全て普通列車が運行されており、終日運転士のみが乗務するワンマン運転が行われている。特に平日や土曜日のダイヤは通勤通学の需要を考慮しており、朝や夕方には頻繁に列車が発車する。日中は基本的に30分間隔で運行される。また、沿線には学校や企業が多く、特別なイベントの際には臨時ダイヤも組まれることがある。

運行は藤崎宮前駅をターミナルとし、北熊本駅を経由して御代志駅に向かう。特に北熊本駅では異なる行き先との接続がスムーズに行えるようにダイヤが整備されている。

歴史

菊池線は1913年に開業を開始し、当初は高江 - 隈府（後の菊池駅）間が開業した。以降、路線の改良や電化が進み、1950年には上熊本 - 北熊本間が開通した。1995年以降は最大で5000形車両が使用され、1995年11月までは複数の車両が活躍した。

1986年には御代志 - 菊池間が廃止されるが、運行は続けられており、その後も運転士不足などの課題に直面しながら運営が続行されている。特に2025年には運転士不足を受けてダイヤ改正が実施され、運行形態が見直される予定である。

廃止区間の状況

廃止された御代志 - 菊池間は、モータリゼーションの進展により利用者が激減し、1986年に運行を最終日として正式に廃止された。最終日には多くの人々が名残を惜しみ、全線で無料乗車のサービスも提供された。その後、大池駅や辻久保駅、高江駅などの跡地では新たな施設やバス待合所が設けられている。

未来への展望

今後、菊池線では路線の復活計画も構想されており、熊本市電との接続やLRT化などが提案されている。これにより、さらなる交通利便性の向上が期待されている。熊本電気鉄道が所有する廃止区間の敷地を利用する計画もあり、地域ク投资の要素が強くなっている。

このように、菊池線は地域交通の重要な一翼を担っており、今後の動向が注目される鉄道路線である。

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