片平晋作

片平 晋作について

片平 晋作（かたひら しんさく、1949年8月5日生まれ）は、大阪府大阪市港区出身の元プロ野球選手であり、のちにコーチや監督、解説者としても活躍しました。彼の経歴は実に興味深く、プロ野球界においても、人々の記憶に残る存在です。1983年にはダイヤモンドグラブ賞を受賞し、特に「一本足打法」で知られる打席スタイルで数々のファンを魅了しました。彼のプロ野球人生の軌跡を詳しく見てみましょう。

経歴

プロ入り前

片平は上宮高校に在籍し、1966年から王貞治に憧れて一本足打法を学び始めます。高校時代は甲子園に出場することが叶わず、卒業後は東京農業大学に進学しました。しかし、この大学も1962年以来二部リーグに低迷する弱小チームでした。片平はこの頃から大型の左打者として注目を浴び、将来のプロ入りの足掛かりをつかんでいきます。

プロ選手としての道

1971年に南海ホークスにドラフト4位で入団します。彼は184センチの長身で「ダンディー」というニックネームが付けられました。オフには古葉竹識の指導を受け、1972年にリーグ戦で初出場を果たします。1973年から徐々に頭角を現しますが、1975年には出場機会が減り、野村克也や門田博光の助言をもとに中距離打者への転身を目指します。1976年には初めて2桁本塁打をクリアし、1979年にはリーグ5位の打率を記録します。

西武ライオンズ時代

1982年には西武ライオンズに移籍し、同年のリーグ優勝と日本シリーズ制覇に貢献しました。1983年も連続で日本一に導くなど、彼の名はさらに広まりました。その後も安定感のある成績を残し、1986年に清原和博の加入後は指名打者としても活躍しました。

大洋ホエールズとその後

1987年には横浜大洋ホエールズに移籍し、1年目から定位置を確保。最後の年には打撃コーチを兼務し、その後1990年代には指導者としても活動。解説者としても人当たりの良さが際立ち、選手を貶すことは少なかったと言われています。

人物像

片平の練習方法は非常にユニークで、新阪急ホテルの屋上で一本足打法のタイミングを測るための練習を行ったことでも知られています。監督からの評価は賛否が分かれることもありましたが、練習熱心さや技術に対する探求心は広く認められていました。

健康問題と引退

彼は1980年代中期にバセドウ病を発症し、以降のキャリアに影響を与えましたが、それでも適応能力を発揮して長く活躍を続けました。引退後は、さまざまな役割でプロ野球界に寄与し、育成や解説の分野でも評価され続けました。

最期

2018年1月22日、片平晋作は埼玉県所沢市にある自宅で膵臓がんにより68歳で亡くなりました。彼の存在は、プロ野球における一本足打法としてのスタイルやコーチング、解説においても色濃く残り、今なお多くの人々に愛されています。

もう一度検索