牧場物語

牧場物語（1996年）

『牧場物語』（英題：Harvest Moon）は、1996年8月6日にパック・イン・ビデオから発売されたスーパーファミコン用経営シミュレーションゲームです。硬派なシミュレーションゲームが主流だった時代に、ほのぼのとしたコンセプトで、自由な牧場生活を楽しめる箱庭ゲームとして登場しました。

ゲーム概要

このゲームには明確な目的は設定されておらず、プレイヤーは牧場での作物栽培や家畜の世話、そして町に住む女の子との恋愛を通して、自由な生活を送ることができます。この自由度の高さが、本作の最大の魅力と言えるでしょう。

サテラビュー対応ソフト『BS牧場物語』として放送された他、欧米ではバーチャルコンソール対応ソフトとしてWii、Wii Uでも配信されました。2022年3月31日からは、Nintendo Switch Onlineでも配信されています。

ゲームシステム

ゲームは牧場を開墾することから始まります。農地や動物小屋を整備し、作物や家畜を育てて出荷することで収入を得て、町のイベントをこなしていきます。ゲーム期間は1年目の春から3年目の夏までの2年半です。

時間の流れ

1日は午前6時から午後6時までの12時間で、主人公が眠るまで時間は経過しません。そのため、時間を気にせず牧場作業に没頭できます。

畑仕事

カブ、ジャガイモ、トマト、とうもろこしなどの作物を育てて出荷し、収入を得ます。牧草を育てて家畜の餌にすることも可能です。春から夏へ季節をまたいでも野菜が育ち続けるのが特徴です。

動物の世話

鶏と牛を飼育できます。鶏は卵を産み、牛は牛乳を搾ることができます。愛情を込めて世話をすることで、より良い品質の生産物を得られます。世話を怠ると病気になったり、最悪の場合は死んでしまうこともあります。

増築

牧場の資材を集めて自宅を増築することで、結婚や出産が可能になります。一年目の夏の月までに第一次増築を終わらせると、時計をもらうことができます。

恋愛

町にいる5人の花嫁候補の女の子と恋愛を楽しめます。女の子の日記に書かれたハートの数で好感度を確認でき、好感度が上がるとイベントが発生し、結婚できます。結婚後も高い好感度を維持することで、子供を授かることも可能です。

町の行事

町では様々な行事が開催されます。

新年祭: 春の月1日開催。ゲーム開始日です。
花祭り: 春の月23日開催。香水や雪の花の種が購入できます。
収穫祭: 秋の月12日開催。大鍋に物を入れて食べるイベントです。
卵祭り: 秋の月20日開催。指定された色の卵を探すイベントです。
感謝祭: 冬の月10日開催。愛情度の高い女の子からケーキをもらえます。
星夜祭: 冬の月24日開催。女の子と過ごす場所を選びます。

出荷物

春の月: カブ、ジャガイモ、山ぶどう
夏の月: トマト、とうもろこし、南国の木の実
秋の月: きのこ、毒きのこ、満月草の実
その他: 魚、薬草、花

登場人物

花嫁候補

マリア: 町長の娘。教会の前にいることが多い。
ニーナ: 花屋の娘。ケーキと満月草の実が好き。
アン: 道具屋の娘。農作物が好き。
エレン: 食堂の娘。動物が好き。
イヴ: 酒場の看板娘。香水が好き。

スタッフ

企画：宮越節子、高橋健
プログラム：山楯知巳、井上浩史
グラフィック：宮越節子、高橋健、小松みどり
音楽：チャッキー（田中剛）
原案、プロデュース：和田康宏

評価

『ファミ通』のクロスレビューでは34点（満40点）でゴールド殿堂入りを果たし、自由度の高いゲームシステムや、ほのぼのとした雰囲気が高く評価されました。

もう一度検索