犬童一心

犬童一心（いぬどう いっしん）

プロフィール

犬童一心（いぬどう いっしん、1960年6月24日生まれ）は、日本の映画監督、CMディレクター、脚本家であり、現在は株式会社スカイドラムの代表を務めています。東京都出身で、法政大学第一高等学校（現・法政大学高等学校）に在学中から自主制作映画の制作活動を始めました。現在も東京都に在住しています。

来歴

自主制作映画の道を歩み始めた犬童は、1979年に自身の脚本・監督による作品『気分を変えて?』を発表し、ぴあフィルムフェスティバルに入選を果たしました。この入選を機に、黒沢清や手塚眞といった映画関係者との交流が始まり、彼のキャリアにおいて重要な影響を与えました。参加したMWC（マインド・ウェーブ・シネマ）では、1982年の『赤すいか黄すいか』や、1983年の『夏がいっぱい物語』など、数多くのフィルム作品を手掛けました。

犬童はまた、東京造形大学を卒業後、朝日プロモーション（現在のADKアーツ）に入社し、CMディレクターとしても才覚を発揮しました。彼の手がけた多くのTVCMは多数の賞を受賞し、その名声を高めました。特に、1993年には実写とアニメーションを融合させた短編『金魚の一生』が「キリンコンテンポラリーアワード」の最優秀作品賞を受賞し、同年には長編映画『二人が喋ってる。』で長編デビューを果たしました。

映画の受賞歴

1996年、彼の作品『何もかも百回も言われたこと』がサンダンスフィルムフェスティバル in 東京でグランプリを受賞し、日本映画監督協会から新人賞も授与されました。その後、様々なジャンルの映画に挑戦し続け、特に大島弓子の作品を3本映画化するなど、原作の映像化にも力を注いでいます。『金髪の草原』（2000年）や『グーグーだって猫である』（2008年）など、監督・脚本を兼任して制作した作品は評価されています。

テレビと小説への進出

2014年には連続テレビドラマ『グーグーだって猫である』のシリーズ構成・監督も手がけ、同作は高い評価を得ます。また、この年には“青春ポップホラー”ドラマ『セーラーゾンビ』の企画・脚本・演出を担当し、テレビ業界でもその存在感を増しました。2016年には、小説『我が名は、カモン』を出版し、多才なクリエイターとしての一面を示しました。

フィルモグラフィー

これまでに犬童は多くの映画やテレビ作品に携わっており、特に映画界では『ジョゼと虎と魚たち』や『ゼロの焦点』など、名作が多いです。彼の作品には、自身の監督だけでなく脚本家としても関与したものがいくつもあります。また、映画だけではなく、ミュージックビデオやテレビ番組も手がけ、その多岐にわたる活動が特徴的です。

趣味と影響

犬童は1970年代のホラー映画のファンであり、彼の作品においてもその影響が見て取れます。今後の展望として、純粋なホラー映画を監督したいとの思いを明かしています。また、彼は映画制作におけるテレビの重要性を強調し、映像表現の幅を広げていきたいとの意向を示しています。

まとめ

犬童一心は、日本映画界における革新者として知られ、独自の視点で多様な作品を積み上げてきた実力派監督です。今後もさらなる作品を通じて、観客に感動を与え続けることでしょう。

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