王欣太

王 欣太（きんぐ ごんた）

王欣太（KING GONTA）は1962年3月9日に大阪府大阪市で生まれた日本の漫画家です。血液型はAB型で、当初はGONTAというペンネームで活動していましたが、後に中国の歴史に基づく作品を描くために王欣太に改名しました。「王」の字を加えた理由は、『三国志』を描くにあたり中国人の視点を持つためでした。彼の愛称「ゴンタ」は、関西弁で「悪戯好きな子供」を意味しています。

王欣太の漫画家としてのキャリアは、ある一言から始まりました。彼は当時の編集長から、「ブロードウェイのミュージカルのように三国志を描いてみないか？」という提案を受けたことがきっかけで、『蒼天航路』の連載が決定しました。しかし、彼自身は当初『三国志』についてほとんど知識がなく、名キャラクターの名すら知らなかったと言われています。彼の関西弁でのコメントは、読者との親しみを増す要素でもあり、彼のお好み焼きが好きという一面もファンに親しまれています。

来歴

若い頃は、酒を飲み暴れる生活を送っていた王欣太ですが、大学で経済を学んだ後に営業マンとして働きました。しかし、わずか2年で勤務先の商社が倒産。その後、漫画業に転向し、1989年には『A Mess on a Weekend』という作品でアフタヌーン四季賞にて四季大賞を受賞しました。1990年には『月刊アフタヌーン』にて『HEAVEN』でデビューし、新たな道を歩み始めました。

1992年には同じく『地獄の家』を発表し、1994年からは講談社の『モーニング』で李學仁とのタッグで『蒼天航路』を連載。彼はその後も、多くの読者に影響を与える作品を生み出しました。特に、1998年には原作者の李學仁が亡くなった後も、一人で『蒼天航路』を続け、曹操の死まで描いて完結させました。この作品は、２００５年までの全36巻をもって完結し、同年の講談社漫画賞一般部門を受賞しています。

その後も、王欣太は『蒼天航路画伝』やウェブ限定の『ファイアキング』など、様々な作品を手掛けました。2010年からは『ReMember』を、2013年からは『達人伝-9万里を風に乗り-』の連載を始め、2023年に完結させるまで、精力的に活動を続けました。

受賞歴とアシスタント

王欣太は多くの賞を受賞しており、そのいくつかは以下の通りです。

• - 1989年：アフタヌーン四季賞冬のコンテスト（『A Mess on a Weekend』）
• - 1998年：第22回講談社漫画賞（『蒼天航路』）
• - 2007年：第41回造本装幀コンクール展（『豪華限定版 画伝蒼天航路』）

また、彼のアシスタントには小野伸明などが名を連ねていました。王欣太はその創作活動のみならず、多くの後進に影響を与え、日本の漫画界において重要な存在となりました。

王欣太の作品は、歴史を題材とした重厚な内容と、独自の視点で表現されるストーリーが特徴です。そのスタイルは、多くの読者を魅了し、今なお多くの支持を得ています。

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