琵琶湖ホテル

琵琶湖ホテル：歴史と伝統を湛える琵琶湖畔のホテル

琵琶湖ホテルは、滋賀県大津市に位置する、京阪グループの京阪ホテルズ＆リゾーツ株式会社が運営するホテルです。その歴史は古く、1934年（昭和9年）、外国人観光客誘致を目的とした国策ホテルとして創業されました。ヘレン・ケラーやジョン・ウェインといった著名人も宿泊した、由緒あるホテルとして知られています。

第二次世界大戦後には、一時的に駐留アメリカ軍専用ホテルとして使用されましたが、1957年（昭和32年）に自主営業を再開。その後、民間資本の導入が必要となったことから、京阪電鉄が資本協力をし、1972年（昭和47年）には株式会社琵琶湖ホテルの筆頭株主となりました。翌年には滋賀県から株式譲渡を受け、子会社化されました。

ホテル事業以外にも、多様な展開を図ってきました。1986年（昭和61年）からは北陸自動車道賤ヶ岳サービスエリアにおいてレストランを運営。2008年（平成20年）からはホテル京阪ユニバーサルタワー内のレストランと宴会場の営業も受託しています。過去には琵琶湖汽船の船内での営業や、瀬戸大橋京阪フィッシャーマンズワーフ内のレストラン運営なども手がけていました。

1998年（平成10年）には、浜大津アーカスに移転。現在の地上13階建ての建物は、建築家シーザー・ペリがデザインに携わったことで知られています。移転にあたり、旧ホテルにあったとされるヘレン・ケラーが植樹した桜も移植されましたが、後にその事実が確認されず、枯れてしまったとのことです。旧ホテルの建物は修復され、「びわ湖大津館」として現在も公開されています。

琵琶湖ホテルのシンボルマークは、グラフィックデザイナーの松永真氏によるデザインです。白地に、琵琶湖と四季の風を青と水色の曲線で表現した、洗練されたデザインとなっています。

館内は、客室フロア（5階～13階、最上級客室は4階）、レストラン5店舗、カフェ1店舗、バー1店舗が2階に集約されています。最上級客室と上級客室（計45室）宿泊者専用のクラブラウンジも完備し、快適な滞在を提供しています。

アクセスは、京阪石山坂本線・京津線びわ湖浜[[大津駅]]から徒歩5分、JR琵琶湖線大津駅からシャトルバスで約5分、徒歩で約10分。名神高速道路大津ICからも約5分と、良好なアクセスを誇ります。

周辺には、大津港、浜大津アーカス、大津湖岸なぎさ公園、大津市民会館などがあり、観光にも便利な立地です。

天皇皇后両陛下も宿泊された歴史があり、2008年と2023年には、天皇皇后両陛下の宿泊を機にウッドデッキの改修工事が行われています。また、1984年にはテレビ朝日系列の刑事ドラマ『西部警察 PART-III』のロケ地としても使用されました。

長い歴史と、琵琶湖の美しい景観を背景にした琵琶湖ホテルは、今もなお多くの人々を魅了し続けています。その伝統と現代的な設備、そして周辺環境の充実ぶりは、忘れられない滞在体験を提供してくれるでしょう。

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