大津駅

大津駅について

大津駅（おおつえき）は滋賀県大津市春日町に位置する、JR西日本の東海道本線の駅であり、琵琶湖線とも称されています。この駅は滋賀県の行政中心地である大津市の主要駅として知られており、駅番号はJR-A29です。

駅の歴史

大津駅の歴史は1880年にさかのぼります。初代大津駅は、貴族により新設され、現在の京阪電気鉄道のびわ湖浜大津駅の近くに設置されました。この時期、日本は鉄道網の整備を推進していましたが、新政府の財政難により、琵琶湖の水運を利用するしかない状態でした。そのため、大津駅は長浜駅と結ぶ船着き場の近くに設置され、利用者は鉄道連絡船を使って移動することが一般的でした。この連絡船は太湖汽船によって運航され、日々3便の利用がありましたが、運行の不安定さから必ずしも便利な選択肢とは言えませんでした。

1889年に鉄道建設が進む中、膳所駅から米原駅、さらに関ヶ原駅に至る路線が開業し、琵琶湖航路は廃止されました。それ以降、大津駅は貨物駅としての役割を担うことになります。しかし、1898年に旅客営業が再開され、さらに1909年には大津線と名づけられました。1913年には京阪石山坂本線の前身となる大津電車軌道の営業が開始され、再び大津線の旅客営業は停止。その後、1921年に現在の大津駅が現在の新線開通と同時に開業しました。

新設された3代目駅舎は1921年に竣工し、木造のスタイルが特徴的でしたが、1967年に駅前の土地区画整理事業が始まると、この駅舎も改築されることとなりました。駅の周辺は大きく再開発され、商業施設「ビエラ大津」が2016年に開業しました。

駅の構造

大津駅は、2面4線を有する島式ホームを持つ地上駅で、北側には北口改札（びわこ口）、南側には南口改札があります。各ホームへのアクセスには地下道を利用することができ、エレベーターも整備されています。駅舎は2階建ての駅ビルがあり、管理駅として周辺の駅も管轄しています。さらに、バリアフリートイレも設置され、利用者に配慮した施設となっています。

利用状況

大津駅は地域の交通の要所として、年間を通じて多くの利用者が訪れます。2019年度のデータによると、1日平均乗車人員は17,358人に達し、大津市の代表的な駅とされています。しかし、同市内には新快速が通過する瀬田駅もあり、乗車客数は比較的少数派です。

駅周辺の発展

駅周辺の発展は、第二次世界大戦後に顕著に見られ、市街地の形成が進みました。公共住宅の建設や道路のバイパス化が行われ、現在の大津市の中心部が形成されました。しかし、大津駅周辺は商業施設が少なく、活気のある地区とは言えない状況です。商業の中心地としての役割が期待されていたものの、実際には多くの事業者が撤退し、計画は停滞しています。

バス交通

駅前には大津駅停留所があり、近江鉄道バスや京阪バス、江若交通の路線バスが発着しています。また、高速バスの発着所もあり、地域の交通拠点として重要な役割を果たしています。

まとめ

大津駅は滋賀県の重要な交通の要所で、地元住民や観光客に利用されています。1880年の開業以来、数々の歴史と変遷を経て、現在も地域の発展に寄与し続けています。

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